完成後の不具合等がなるべく発生しないように、構造・材料について公開内容を一部再編成しました(2007/4)。 より確実な成果を得るには、なるべくこのページで紹介する規格に従い、内部循環と入出力ポンプは2回路に分ける事を推奨します。 どうしてもポンプ1台で入出力も賄わせる場合は、カラムの長さ・径・メディア・スポンジ等により影響を受ける内圧を上手くコントロールして必要な圧力を確保してください。 また、あくまでも自作ライクなユーザーを対象としておりますので、厳密な細部の処理について端折った内容となっております。 このページを参考に制作される方は、事前に材料を良く吟味し、原理や構造等も良く理解してから、自己責任で行ってください。
とにかくミドリイシをニョキニョキ育てたい。
これに尽きます。
一昔前ならあれやこれや書くんですが、今となってはこの存在無くしてはミドリイシ飼育は語れないご時世です。
と言う訳で、今更特にプロローグもなんも無し。と言うことで。
[構造図]
カルシウムメディアを充填した本体内部を循環ポンプによって海水を常時循環させます。
その中へ二酸化炭素を添加していく事で内部pHを下げ、カルシウムメディアからのカルシウム・重炭酸の溶解を促します。
あとは、その溶解液を少しずつ水槽へ戻していき、引き替えに水槽から新しい海水を呼び込みます。
この繰り返し運転により、水槽内のCa・KHが共に高く維持できるという仕組みです。
運転時のリアクター内部の維持すべきpHの理想値は6.5〜6.8程度ですが、水槽〜リアクター間の循環量はサンゴの消費量や成長度によって違いますから、一概に決まった設定循環量はありません。 従って循環量はあくまで水槽内の各水質を観測しながら調整する必要があります。とりあえず、循環量の増減に伴ってCO2も増減しなくてはならないと言う関係にある事を覚えておいてください。
まず、本体にカルシウムメディアを充填してギリギリまで海水を満たしてからキャップを閉めます。次にポンプを稼働させます。
図のリアクターは自然循環方式なので、ポンプのコンセントを入れれば自然と海水が引き込まれますが、もし水槽から別ポンプにて強制的に吸入させる場合は、図のように入力側へ割り込ませてください。
どちらにしても本体に完全に海水が満たされればそのうち排出口から海水が出てきます。
その後排出量を調整する訳ですが、図のような自然循環であれば排出口以降に設けた調整バルブで流量を絞り、強制循環ならば別ポンプ側の設定で調整します。初めは1滴/秒程度で良いでしょう。
次にCO2を添加していく訳ですが、これもバブルカウンターを見ながらボンベに取り付けたレギュレーターで大まかに調整してからスピードコントローラーで微調整していきます。
こちらも初めは1滴/3秒くらいのスピードで良いでしょう。
しかしこの段階ではどちらも仮の設定値ですから、しばらく運転して置いてからリアクターから排出される溶解液のpHを測定し、先ほど書いた通り6.5〜6.8程度に収まっているか確認してください。
それによって必要であれば再度CO2の量を調整します。OKならば、次に排出水のCaとKHを測定してみてください。
とりあえずCaで600ppm以上、KHで20dKH以上もあればスタートラインとしてはOKでしょう。
あとは、定期的に水槽内のレベルを観察しながら必要に応じて循環量とCO2の再設定を行っていきます。
今回使用した部品一覧を載せておきます
[作業1]
[図1]
まず、本体上部のキャップ部分から。
これは、VU75x65変換継ぎ手(VUS75x65またはDVS75x65)にVU75用掃除口(NCO75)をはめ込んで塩ビ溶剤で接着したものです。
またキャップ蓋の裏側には、写真では判りづらいけれど透明なアクリル板を同径にカットしたものを当てて接着してあります。
この空洞部分にCO2の溶けきらなかったガスの余りが溜まらないようにするためです。
[作業2]
次に、キャップ部分の横に、CO2用導入口と給排水用の穴を開けます。
ここでは一般的なエアチューブ用ジョイントを使いましたが、この部分はチューブが問題なく取り付けられるものであれば別に何でも良いと思います。
ただしこの部分は圧力の掛かる部分なので、シーリングだけはしっかりやっておきます。
私の場合、予めエアチューブが無理なく通るくらいに穴を少し大きめに開けておいて、そこへエアチューブを内側から通した後、表側からエアジョイントをクサビの要領で打ち込みます。それで接着無しで行けます。
但し穴の採寸を間違うと水漏れに繋がるので、やはり念のためコーキングも施しておいた方が無難でしょう。
[作業3]
続いて、本体側へポンプ配管用ユニオンを設ける訳ですが、この部分は必ずしも設ける必要はありません。
後々本体とポンプ配管を脱着可能にするためのものです。でも無いよりあった方が安心かな(^-^
普通に用意する結合型ユニオンだとサイズ的にも大きくなり価格も高くつくことから、私はいつもこのタイプを2分割して使っています。
VP13パイプを突っ込んでゴムパッキンで密着締めするタイプのものです。元々は両端末型の1本ものですが、左写真のように切断すると右のように2つのユニオンが出来上がり!
う〜ん、これはお買い得(^-^
[作業4]
次に、トップ部横に穴を開けユニオンを取り付けます。穴開けはホルソーが早いのですが、無ければドリルで数カ所穴を開けて広げていく方法でも可能です。
コテでの穴開けは多分焦げちゃいます(^-^;
キリでの穴開けは・・・、気が遠くなるのでお勧めできません(^-^;
これも塩ビ溶剤で接着します。終わったら、この時点で本体カラム部となるアクリル管も接着してしまいましょう。
[作業5]
本体底部の部分は、穴開けより先にアクリル管とVU65用キャップ(VUC65またはDVC65)を接着してしまいます。穴開けがアクリル管ごとの貫通になるからです。
そして、まあこれは一番最後でも良いのですが、ポンプの高さに合わせて本体の高さを少し上げるために土台も取り付けなければなりません。
写真ではVU65用継ぎ手(VUS65またはDVS65)を3cm程カットしたものを接着してあります。
その後キャップ部と同様に、吸引用のエアジョイントとユニオンの取り付け処理を施します。
[作業6]
[作業7]
こちらは本体内底部に設置するスノコです。隣はスポンジ替わりのウールマット。
ただし、自然循環させる場合は、本体内部の圧力を確保するためにもスノコの穴は少な目、スポンジは厚めにしてください。
後々カルシウムメディアも溶けて減ってきますから、このような方法で少し負荷を大き目に作った方が良いと思います。
じゃないと、いつの間にかリアクターが止まってしまうと言う事態も招きかねません(^-^;
ちなみに別ポンプで回すなら問題有りません。
[作業8]
[作業9]
あとはスノコとスポンジをセットして本体は完成です。
ちなみにポンプの取り付けに関してですが、ポンプのイン側はVP13と塩ビ溶剤にて接着が可能ですが、アウト側は特殊な樹脂製のアダプターとの接続になるため、難接着対応の強力な接着剤が必要になります。
私の場合は知人にお願いして東急ハンズの専門売り場で購入したものを譲って頂きました。2液混合タイプではなくて普通に1液タイプでしたが商品名は失念しました。
現物を持って売り場に行くのが確実かな(笑)
[ボンベとレギュレーター]
[電磁弁]
[スピードコントローラー]
[逆流防止弁]
[バブルカウンター]
ガス周りに関しては、レギュレーターとスピコンと逆止弁とバブルカウンターは必須ですが、電磁弁は必要に応じて取り付けてください(夜間停止したいとかpH制御と連動させるとか)。
また、レギュレーターやスピコンは既製品となりますが、逆止弁やバブルカウンターは用さえ成せば何かの流用で十分だと思います。写真のモノはいずれも適当なモノを用いてます。
[完成品]
さて、完成したモノが果たして上手く動作すれば良いのですが、もし上手く動作しない時は、圧力確保のためのスノコやスポンジの見直し、
またカルシウムメディアのサイズをダウンするなど、工夫してみてください。あるいは別途吸引用のポンプを設置した方が確実です。
(写真の製品は紹介品とは構造が少し異なります)
循環の問題がクリアできれば、あとはCO2添加によりカルシウムメディアは必ず溶けますので、もうこっちのもんです。 さあ、供給量を最適に調整してミドリイシをニョキニョキしちゃってくださいな♪
但し、急な設定やKHの上げすぎにはくれぐれもご注意ください。どうかコケをニョキニョキさせないように(-人-)ナムナム