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照度計選びのポイント

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最近、ヤフオクとかAmazonとか見てたら、照度計の価格にビックリですね!?
しかも機種も豊富になって、価格競争も益々激化して。。。
もしかして全国的に照度計ブームなの???
でも一般の人は何に使うんだろ。。。

ちょうど去年の今頃、応援市場の夏の感謝祭をやりましたが、その時の景品を当時あれこれ思案した結果、大奮発して照度計にしたんですが、その時は今みたいに国内では安価な照度計が無くて、わざわざ香港から1台$20ちょいの照度計を取り寄せたものでした。それが今や同じものが国内で千円ちょいで買えるなんて。。。わなわな。。。

そこで、あまりに安いので、お小遣いで買えそうな範囲の奴をいくつか買ってみました。で、手持ちの照度計と合わせて精度比較をやってみたので、これから照度計を買われる方の参考になれば幸いです。

では、選手入場です。

型番 測定レンジ 最大照度 公称精度 規格 価格
東京光電
ANA-F10
200,000lx
自動/手動
200,000lx ±2% JIS AA級*1 49,000
TENMARS
TM-204
200lx
2,000lx
20,000lx
200,000lx
手動
200,000lx ±8% CIE*2 15,000
CEM
DT-1309
400,000lx
自動
400,000lx ±5%*3
±10%*4
CIE*2 21,000
TONDAJ
LX-1010B
2,000lx
20,000lx
50,000lx
手動
50,000lx ±8% - 2,000
SMART SENSOR
AR813A
2,000lx
20,000lx
100,000lx
手動
100,000lx ±4%*3
±5%*4
- 3,000
ノーブランド?
FS-A881
2,000lx
20,000lx
50,000lx
手動
50,000lx ±4%*3
±5%*4
- 3,000

*1 JIS C 1609-1:2006 「照度計」 一般形AA級に準拠
*2 C.I.E.(国際照明委員会)規格に準拠
*3 10,000lx以下の精度
*4 10,000lx以上の精度

ANA-F10は、JIS AA級の中ではお値打ちで買える照度計です。(現在のJIS規格の照度計には一般型と特殊型があり、一般型の中に精密級/AA級/A級があります)
TM-204CIE準拠の中ではお値打ちの照度計です。
僕がいつも使ってるのはDT-1309ですが、なぜか比視感度フィルターが掛かってない(その時点でCIE準拠は怪しいけど(曝)ので光強度を伝えるのに重宝してます。中にはわざわざ比視感度フィルターを取っ払っちゃう方もいらっしゃるくらいで(笑)(本来の照度計は人間の目の比視感度に合わせて緑は強く、青や赤は弱く出ますので、例えば白と青の同じワットのLEDランプを測ると、青が白より遙かに弱く表示されますが、この比視感度フィルターを省く事で白も青も同じ感度で測定する事ができます)
LX-1010Bは去年の応援市場の感謝祭のプレゼントに採用した照度計です。
で、今回はAR813AFS-A881を送料と合わせて6千円ほどで調達しました♪
ひぃぃぃっ! こんな安くて、ちゃんと動くのぉ!?
僕が10年前に作った自作キットの照度計でさえ3,000円くらいした覚えが。。。曝

いざ、出陣!
8/26も快晴ピーカン、10万ルクスオーバーでした♪

各種照度計で測定した太陽光の照度

はい、こうして太陽光を測定している分には、およそ横並びな照度ですね。
では、色温度(波長構成)が異なるとどうでしょうか?
ちょうど良いので、前回録り忘れたLeDio RS122を測ってみました。
いつものように30cmでの照度です。

各種照度計で測定したLeDio RS122各機の照度

判りにくいので、これをグラフ化するとこうなります。

各種照度計の測定データ比較

太陽光やFrashWhiteのようなフラットな波長構成の白色光源を測る分には、どの照度計もほぼ大差ありませんね。しかし、波長構成が青に傾き、色温度が高くなるにつれて、各機の値がグングンずれていくのが判ります。この違いが比視感度フィルターの有無だと思われます。比視感度フィルターが効いた本来の照度計の挙動を示すのが左下がりの特性を持つANA-F10とTM-204です。それ以外は白も青もフラットな感度、あるいはむしろ左上がりになってます。左上がりの理由については、白LEDと青LEDの放射束の違いを考慮して考察すると見えてくると思います。

結論としては、本来の照度計の特性を求めるなら、予算が許すならTM-204がオススメです。ANA-F10にも迫るなかなかの精度だと思います。それにCIE準拠だし♪
でも、やっぱアクア照明の測定に比視感度が入ると判りづらいよ!と言う方は、予算が許すならCIE準拠のDT-1309をオススメします。またはLX-1010BでもDT-1309に結構近い特性だし(簡易照度計なんて数千ルクスの誤差は当たり前だし)、2,000円でお釣りが来るので、特に規格にこだわらず大体の照度が判れば良いって方はLX-1010Bでも十分だろうと思います。
で、今回買ったAR813AとFS-A881は特性がまったく同じなので、多分中身は同じような回路でしょうね。これを買うならどっちでも良いと思います。それに、かなり高めの値が出るので、メンタル的にも良いかも?笑

で、今回の実験で判った事がもう一つ。
実はLX-1010BとFS-A881は最大照度が5万ルクスまでなんですが、太陽光で10万ルクス超えてもそれなりに表示してました。てことは、これは5万以上が表示できないって意味じゃなくて、単に精度の問題って意味の最大照度なんでしょうね。ま、そもそも参考値程度の簡易モデルですし、これはこれで10万表示OKと思って良いんじゃないかしら。

以上、お役に立てば。

次はUV計も2,000~3,000円台でたくさん出て欲しいなぁ。。。

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