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懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記



20167月22

AQUA SANRISE PLUS MMC SP UV強化実験

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「KRのUV素子は世界を救う・・・」
僕は常日頃、そう考えています。真顔で。
でも、今のところKRユーザーしか救えてない…

そんな折り、ちょうど手元にそそられる素材が召喚され、衝動は抑えきれないものに♪笑

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル R30

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル!!!
その30cm用R30モデル!

じゃ、これに先日のKR用のUV素子を入れてみようぜ~♪ というのが今回の実験です。
でも、本採用品(400nm/425nm)は勿体ないので、不採用品(395nm/415nm)で試してみます(笑)

このように、R30モデルには400nm2ヶ420nm2ヶ搭載されています。

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル R30 UV強化の換装対象LED素子

18素子中4素子がUV系と言うことは、UV素子率20%超えてます♪
でも、その割にスペクトルのUV域が弱いんだよね。。。

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル R30 UV強化前のスペクトル

ホントは400nmと420nmが2ヶずつ、450nmと470nmが3ヶずつなのに、測定結果を見る限り、400nm/420nmが2ヶずつ、450nm/470nmが5ヶずつか!?
ってくらいの差があるように見えます(汗)
※実際、400nm+420nm=約40、450nm+470nm=約100のPPFD

では、作業に取りかかります。
こちらが換装前のSANRISEオリジナルのUV素子400nmと420nm。

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル R30 UV素子換装前のLED基板

パッケージメーカーは不明ですが、Epiledsチップを使ったよくある3535素子です。

で、KR用UV素子に換装後の状態がこちら。

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル R30 UV素子換装後のLED基板

おおぅ? 暗かったUV素子がそこそこ明るくなったような???

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル R30 UV強化後の発光具合

念のためPPFDを測っておきました。
こちらが換装前。

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル R30 UV強化前のPPFD@30cm

UV強化前は248 umol/m2/s @30cmありましたが。。。

げっ!?

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル R30 UV強化後のPPFD@30cm

317 umol/m2/s @30cmも出てるやん!?

UV素子の換装だけなのに、PPFDが軽く20%オーバーしちゃいました♪汗
コレは期待大ですぜぇ~?

そして、スペクトル強度を測ったら どどーん!!!

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル R30 UV強化後のスペクトル

一気にフルスペスーパークール・マリンブルーの世界へようこそ♪笑

マジかっ!!!

UV強度、何倍増えとんねん!!! 強化されすぎっ!!!
て言うか、今までのSANRISEが弱すぎたってことか!?汗

気になるスペクトルのビフォーアフター比較はこちら!

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル R30 UV強化前後のスペクトル比較

ちょ、、、やった本人も激しく戸惑っております(汗)
ザックリ見ても、界王拳4倍です!
で、400nmと420nmを各20%まで下げたら、ようやく元のUV強度に近づきました(汗)

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル R30 UV強化後のUV強度20%設定時のスペクトル比較

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル R30 UV強化後のUV強度20%設定時のスペクトル

* このスマホアプリは本家SANRISE用なので、スマホの表示スペクトルは異なります

とは言え、UV素子の出力が純粋に4倍差であるとは考えにくいです。
仮に、KR用UV素子が各600mW@350mAあるとして、じゃーSANRISEのUV素子が各150mW@350mAなのか?と言うと、いくら何でも今時そんなに弱い出力のUV素子がある訳がない。試しにSemiLEDsの最近のデータシートを見ても、最低ランクでさえ400mW@500mAから。@350mA換算でも300mW前後はあるはず。

これは、きちんと理屈を解明せねばなるまい!

まず考えられる要因が、KR用UV素子のガラスレンズ自体のビーム角です。

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル UV素子ビーム比較

通常、一般的な3535サイズ(Cree XP互換)のLED素子のビーム角が120-140°であるのに対し、KR用UV素子のビーム角はご覧の通り約100-110°でした。これは、スペクトラでビーム角がPPFDに与える変化を試せばすぐに理解できると思うけど、例えばビーム角120°→100°の変化は、PPFDの2倍引き上げに十分な変化なんです。

スペクトラによるビーム角とPPFDの計算例

また、例えば90°レンズに120°LEDを放り込んでも90°ビームになるだけですが、逆に120°レンズに90°LEDを放り込むとLEDの90°ビームが120°レンズによってさらに集光効果を受け80°程度のビームに収束します。そうなると、PPFDは軽く4倍です(笑)

AQUA SANRISE PLUS MMCスペシャル UV素子+レンズ ビーム比較

そういう考察を経ると、今回の界王拳4倍現象は、SANRISEのレンズが120°程度の広角レンズだから起き得た問題であることが見えてきます。もしSANRISEレンズがKR用UV素子の100-110°より狭角だった場合、スペクトルには界王拳2倍程度しか現れなかったでしょう。なぜか?
仮にSANRISEのレンズがリアルな90°だった場合、KR用UV素子の100-110°も、他のCree XP等の120-140°も、すべてSANRISEレンズにより90°に集光されます。と言う事は、UV以外のビーム角も120°→90°へ変換され2倍以上スペクトル強度が引き上げられます。よって、相対的に見ればUV強度は半分に下がる、と言う訳です。

120°レンズと90°レンズに於けるLEDビーム角の挙動の違い

上の図の意味は、ザックリと言えば、
120°レンズの中にそれよりも狭角なビーム角を持つLED素子がある場合そのLEDの放射照度のみ増加するが、いずれのLED素子よりもレンズ自体が狭角な場合、すべてのLED素子のビームはレンズのビーム角に支配され一様に揃う。
と言う意味になります(厳密にはレンズの光学特性により変化します)

実際に120°レンズ+100°LEDで80-90°ビームに収束しているのが判るでしょうか?

KR UV素子+レンズ ビーム比較

この集光効果は、界王拳2倍を容易く界王拳3倍に引き上げます(笑)

スペクトラによるビーム角とPPFDの計算例 (120°→90°)

さらに、実際に取り外したSANRISEのUV素子を直接積分球で測定して、KRのそれと波長強度を比較してみました。

SANRISE UV素子 再リフロー

SANRISE UV素子とKR UV素子のスペクトル強度比較

* KR用425nmの放射束に600mW@350mAを割り当てて計算しています

はい。実際にはSANRISEとKRのUV素子には2倍までの差異はなく、せいぜい1.3倍差どまりでした(但し、このKR用UV素子は不採用品)。400nmが300mW台後半、420nmが400mW台後半なら、比較的まともなUV強度の素子と言えますね。
よって、120°レンズ+100°LED=90°ビーム効果が残りの2.7倍差となり、正味4倍の界王拳を生み出したと言えそうです。

結論

今回のUV強化後のスペクトル強度の差異は、
UV素子の波長強度差1.3倍 + 素子とレンズのビーム効果2.7倍 = 界王拳4倍
によってもたらされた可能性が高いです。
∴ SANRISEのUV素子は、およそ400-500mW弱だろうと考えられます。
これは、他社に劣らず十分なUV強度であり、むしろ他社より強いかも知れません。

以上、検証終わり。

ただ、SANRISEは早く本当の90°レンズを作ることをお勧めします!
この記事を読めば光学レンズの重要性は身に染みて理解できたはずですし。
既に機能面は秀逸ですから、性能面でもRadionやHydraを凌駕しましょうよ♪笑

尚、最後に重要な補足をしておきます。
僕がたまに使う「界王拳」とは、漫画ドラゴンボールに出てくる技の名称です。その奥義を使うと、戦闘力が2倍にも3倍にも増えます(うろ覚え)。で、僕は身の回りの様々な事象に際して何かが倍増していく様を「界王拳○倍!」と表現することにしています。なぜか?
強さを誇張するにはちょうどいい尺度だからです♪笑

界王拳

* 画像は拾いもの

尚、必殺仕事人による制裁の際は○倍返しを愛用してます(爆)
・・・そろそろ続報いきますか。

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201512月24

Cree XP互換SMD3535素子の試作品

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いつも汎用パッケージのLED素子の製作をお願いしてるLEDメーカーが、最近SMD3535サイズのパッケージも始めたとのことで、試しにいくつか試作して貰いました。

そう、Cree XPシリーズと互換性のあるLED素子です♪

SMD3535試作品

当然Cree XPのスター基板にも乗ります♪

Cree XPのスター基板に乗ります

波長精度と波長強度もまずまず。

汎用パッケージとの波長精度と波長強度比較

いろいろ気付いた点もあるので、今後それらの改善も含めて協議していきます。
これが正式に決まったらXP互換素子の調達が楽になるなぁ~♪
自作派の皆さん、LeDioの改造を目論む皆さん、お楽しみに!

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20158月14

ナイトライド最新UV素子NS365L-3SLG

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前回ご紹介したナイトライドUV 370nmスポットLEDの“正式版”を作るため、ナイトライドから最新365nm LED素子NS365L-3SLGを取り寄せてみました。

ナイトライド最新UV素子 NS365L-3SLG

素子サイズはNS365L-3SVRと同じ3535サイズ(3.5×3.5mm)で、ハンダパターンもCree XP互換なので使いやすいですね。

NS365L-3SLG 外観

しかし、レンズは樹脂から石英ガラスに変更されました。これはNS365L-3SVRのような樹脂レンズの経年劣化を回避するたです。とは言え、石英ガラスは樹脂よりも透過ロスが大きいので、チップサイズを45mil(約1.1mm)から55mil(約1.4mm)にサイズアップすることで、光強度を確保しています。

ちなみに、今回入手出来たBINは、1250-1300mW@1000mAランクです♪

NS365L-3SLG 電流光量特性

これなら3W駆動(700mA)でも900mWをキープ♪
3Wスポットの600-650mA駆動なら、差し詰め800mWモデルというところでしょうか。
まあ、1000mWモデルではなくなりましたが、それと引き替えに長寿命が達成出来たのでヨシとしましょう。それでも800mWもあれば市場では向かうところ敵無しです♪

では、新旧対決をしてみましょう。
左がNS365L-3SVR、右が最新NS365L-3SLGです。

まず、LED素子の外観比較です。

外観比較:NS365L-3SVR vs NS365L-3SLG

え? チップサイズが同じに見えるって???
いいえ、あくまで左の3SVRはケントデリカット現象ですってば!!!笑
(ドームレンズの虫眼鏡現象によって大きく見えてるだけ)

そして気になる放射スペクトル比較。積分球FOIS-1による全放射束測定です。

スペクトル強度比較:NS365L-3SVR vs NS365L-3SLG

ぐはっ! 積分値3割ダウンはきつい。。。これが樹脂と石英ガラスの差です。。。

ビーム角比較。

ビーム比較:NS365L-3SVR vs NS365L-3SLG

ややNS365L-3SLGの方が明るい風に写ってますが、あくまで可視域だけの話ですからね。しつこいけど(笑)

ただ、実際に3Wスポットに実装してUV照度の実測値@30cmを測ってみると、3SVR機も3SLG機も特に大差はありませんでした。いや、むしろ3SLG機の方が高出力に!笑
理由は、上の素子発光をご覧の通り、NS365L-3SLGの照射エネルギーはその構造上NS365L-3SVRよりもやや前方に分布しています。そのせいかな?と考えています。
まあ、結果的に心配したほどのUV照度の差がなくて安心しました♪

では、次回はナイトライド370スポットLED正式版のスペックをご紹介します。

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コンテンツ

スペクトラ LEDスペクトラ解説