1.023world - ヤドカリパークとマリンアクアリウム -

海洋の仕組みと細菌・微生物から学ぶマリンアクアリウムサイト

1.023world Facebook

結果 Oh! Life (旧ブログ)

懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記

新Grassy LeDio RS122大解剖!

この記事を含むタグの全記事リスト: LeDio RS122 LEDスポット volxjapan

先日、ボルクスジャパンから新しくGrassy LeDio RS122がリリースされましたが、その評価用サンプルをお借りしておきながら、バタバタしてなかなかチェックできませんでした。

新Grassy LeDio RS122到着!

が、ようやく先ほど完了しました。ふぅ。

と言う訳で、恒例の、、、
アクアLEDクリエイターエイちゃんの悪い子は居ねがぁ~チェ~~~ック!!!

その前に、先に公式サイトの情報も参照しておいてください。

特に注目なのは、今回新たに加わったモデルFrashWhiteですが、これはレディオ初の水草用LEDスポットになりますが、なんと色温度10000Kで演色Ra93を実現した、恐らく業界一贅沢なLEDスポットです!
何より、特筆すべきはそのスペクトル! (スペクトルは公式サイトを参照のこと)
それに水草用とは言っても、これはもうLeDio 21e PearlWhiteの代わりとして十分お釣りが来るスペックでしょう!ハナヤサイ・トゲ・ショウガ用に使いたい♪

ではまず、このLeDio RS122は旧LeDio 27の後継にあたるとのことなので、その27と外観を比較してみましょう。

新Grassy LeDio RS122 外観

LED素子が9個から12個に増えてますね。
RS122はこれまでの3W駆動から2W駆動へ変更して、その分LED素子数を増やす事で、さらなる高効率と大光量を追求したようです。だから2W×12=24W駆動ながら、旧LeDio 27相当の光量を実現できたそうです。しかもさらにもうひとつ大光量の秘密が隠されてまして、それは後ほど。

続いて、ソケットがやや短くなってます。実測で約4mmほど短くなってました。

そして目を引くのがヒートシンクの形状です。ヒートシンク1ブロックあたり旧2枚フィンから3枚フィンになって、より細かく薄くなりました。かと言って、よくあるペラペラの軽いアルミ板ではなく、LeDio特有の質感と造形美はそのままに、きっとこれが放熱性の良さにも繋がっているのでしょう。その放熱性の評価結果は後ほど。
ちなみにこのヒートシンクの変更により、重量が約3割軽減できたそうです。
旧680g → 新480g !
おおお。。。遂にあのLeDioが軽くなりました♪曝

ところで、LEDの配列が今までみたいな点光源ライクじゃなくなりましたね。
なぜ?
光色のブレンドに問題があったのか、熱設計の問題なのか、うむむ。。。
もしかしたら今回の軽量化に何か関係があるのかしら。。。

気になるPSEマークはソケットにありました。関係各社さん、ごくろさまです(笑)

PSEと電源基板

ソケットを開けると、電源基板は剥き出しでした。大丈夫?
今までは絶縁シートで覆われてたのに。。。
実は、今回からソケットに基板用のレールが加工されて、電源基板が直接ソケットに固定できるようになったため、絶縁シートが不要になったようです。ま、確かにこれなら筐体にショートすることはありませんし、問題ないでしょう。

一応、定番の拡散プリズムレンズも紹介しておきましょう。

拡散プリズム60°レンズ

まあこれはもう説明は不要でしょう。
白系LEDをムラ無くブレンドするなら、もはや鉄板のレンズです。

さあ、気になるLED部のお披露目です♪
レディオ初、RS122はPhilips Lumiles Luxeon Rebelを採用しました!
だから全機種へシアン素子の採用が可能となり、さらにスペクトル性がアップ!
これでもうシアン不足ともおさらばです♪
今一度、公式サイトのスペクトルに魅了されてください(笑)

LED基板と新採用Luxeon Rebel

元々Rebelは青系の出力に定評があり(今はCreeも追いついたけど)、そのせいでフルスペの450nmと475nmはRebelを超える事ができません(汗)。だって、RebelのRoyalBlueなんて早くに1Wで500mWを達成してたぜ? ワイルドだぜ?

そして極めつけは、白系LEDにRebel ESをチョイスしてること。Rebel ESは、Rebelをさらに高効率に磨き上げたLEDなんですが、なんと駆動に3Vも要らないんです♪
↓ これはRebelとRebel ESの電流電圧特性のグラフを比較したモノです。

Luxeon RebelとLuxeon Rebel ESの効率の差

普通は上図のように、LEDの駆動には1W駆動(350mA)時でも3V以上は必要なんですが、Rebel ESになると、なんと3W駆動(700mA)時ですら3Vで事足ります(それでも他社から見ればRebel自体も低電圧な方ですが)。なので、RS122のような2W駆動(500mA)時なら2.9Vちょいもあれば十分。てことは、Rebelなら2W駆動に3.1V×500mA=1.55W必要なのが、Rebel ESだと2.92V×500mA=1.46Wで済むってことになります。12素子なら約1Wも省エネになります♪
そう、Rebel ESを採用してるってとこが、もうひとつの大光量の秘密なんです。
だから、Rebel ES(白系)を多用しているRS122 FrashWhiteが一番の大光量&省エネモデルってことになりますね。

では、それぞれのスペックを見てみましょう。

新Grassy LeDio RS122 スペック測定

上から、ReefDeep、ReefBlue、ReefWhite、FrashWhiteです。
各列左から、RS122本体、実消費電力、LED部駆動電流、LED部両端電圧です。
この電流と電圧を掛ければLED部全体の駆動電力が算定されます。
それに電源部のロスを足せば、中央の実消費電力になる訳です。
ね? FrashWhiteが一番高効率でしょ♪

ところで、別に疑ってた訳じゃないけど、過去の例もあります(汗)し、特に2W×12と聞くと、ピクッと反応しちゃうのも事実(汗)。まさか420mAの電源ってオチはないよね・・・と、ちょっとだけ半目で測ってみましたが、何の心配も要りませんでした(笑)。旧レディオの3W駆動がしっかり700mAだったように、今回のRS122もしっかり2W駆動=500mAでした。そして、製品トータルも約21Wで公称通り。うん。悪い子は居ませんでした♪

それにしても、改めてRebel ESの効率の良さにビックリです。
例えば一番下のFrashWhite。この子には12素子中Rebel ESが9素子入ってるのですが、トータル電圧が34.3Vですよ?
1素子あたり2.86V。。。効率良すぎっ! しかも2W駆動なのに!!!
もはやRebel ESなら、3W駆動のつもりで700mA流したって、実質2Wです(汗)
もう、1W=350mA、2W=500mA、3W=700mA、、、と数える時代は終わったか。

ついでに公式サイトのLeDio RS122とLeDio 27の照度データを比べてみます。

Model ReefDeep ReefBlue ReefWhite FreshWhite
LeDio 27 36,490 lx 36,960 lx 38,130 lx -
LeDio RS122 38,680 lx 37,370 lx 34,680 lx 37,140 lx

おおお。消費電力はLeDio 21eと変わんないのに、マジで27並の照度が出てますねぇ!
ホントならスペクトル重視でシアン入れたりして照度を犠牲にした分の低下があってもいいくらいなのに。。。やはり12素子とRebel効果でしょうか。。。
あとで僕も測ってみます。

そして最後は放熱性のチェック。室温27℃、30分点灯後のヒートシンク温度です。
左から、LeDio RS122、LeDio 27、LeDio 21eです。

新Grassy LeDio RS122 温度測定

温度の違いはほとんど誤差の範囲です。どれも性能は同じと見て問題ないみたい。
その上で、今回3割も軽量化しながらこの放熱性を維持できたのも凄いところ!
ま、実現したからリリースできたんだろうけど、ホント、ごくろさまです。。。
とは言え、メンタル的には、やはりファンは当てたいですね♪

以上、新Grassy LeDio RS122大解剖でした!

こちらのエントリーもどうぞ♪