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懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記



201211月13

みちのく南紀、水深50cmのミッション

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前回、テツオ氏の披露パーティのあと、マーグイヨコバサミを求めて南紀へ向かった訳ですが、南紀滞在中は時間はたっぷりあったので、実はもうひとつのミッションも遂行しておりました。それは一体・・・?

ここは白浜のとある海岸です。

南紀白浜

磯場の干潮タイムでは、天然のヤドカリパークがあちこちに見られます。

天然のヤドカリパーク

浅場に迷い込んだイカの子供。。。

浅瀬に迷い込んだイカ

水深5cmの穴にはギンポが。。。

水深5cmのギンポ

新種がいっぱい♪
と思ったら、イソヨコバサミの幼稚体でした(笑)

ヤドカリ

老眼のせいだけじゃなくて、なんかね、白浜のイソヨコの幼稚体は串本とは模様が微妙に違って見えるんだよね。最初の3匹くらいマジで新種かと思ったもん。。。ま、さすがに5匹超えたあたりで可笑しいと気づきましたけど(曝)

さて、目的のポイントに到着。
プランクトンの少ない、めっちゃ澄んだタイドプールです。
特に白浜は岩礁にカメノテが大量に密集していて海水の済んだポイントが多いです♪
こんだけ澄んでないと意味が無いミッションですからっ!

澄んだタイドプール

ここで何をするかというと。。。先日買ったスペクトロメーターを使って、最近何かと話題?のハナヤサイやショウガの好む超浅場のスペクトルを測ろうと思ったんだぜぇ?
もちろんMK350は防水じゃ無いので、適当な防水ケースに入れて準備OKだぜぇ♪
そして水深約50cmを徹底的に測ってみましたよ!

青空のスペクトルと海中50cmのスペクトル

陸上のスペクトルは太陽の直射日光ではなくて真上の青空に向けて測定、海中50cmも太陽には向けず青空に向けて測定しました。特に海中のスペクトルは反射光・拡散光の累積の賜ですから、こういった測定方法が正解じゃないかしら?
そしていくつか測ったうち、各3パターンずつを比較してみました↓

青空のスペクトルと海中50cmのスペクトル、各3パターン

波長的には、僅か水深50cmと言えども黄色570nmあたりからガクンと減衰し始め、赤外線700nm以降は半分以下へ減衰が見られました。水深50cmと侮るなかれ!
しかし、逆に緑の波長以下のスペクトルはUV 400nmまで欠けること無くほぼ陸上並みのバランスで降り注いでおり、ここが水深3-5Mを目指したフルスペKR93SPと大きく違う点です。また、いくらフルスペが調光設定で水深0M相当まで狙えるとは言え、青チャンネルを絞った分、どうしても光量が半減しますから、超浅場SPSが要求する光量とは益々懸け離れてしまいます。上のグラフからも判るように、水深50cmでの光量は陸上の約半分~1/3程度はありますので、晴天時の照度が時には10万ルクス超となることから考えても、超浅場SPSを飼育するなら水面で3~5万ルクスは確保したいところです。僕がいつも「水面で3万ルクス・・・」と言ってるのはこうした理由からです。
とりあえず今はフルスペを2台並べる(汗)か、高演色系白色スポットを追加して凌いでもらってますが、いずれは超浅場向け水深0-3Mフルスペの開発も必要かなぁ。。。

最後に、水深50cmの世界で育まれる南紀のハナヤサイたちをどうぞ。
いずれも2008年に串本でタイドプールに手突っ込んで撮ったものです。古いね(笑)

自然下で観察すると判りますが、影の部分は普通に褐色だし、時には白化もあります。自然下だからと言って完璧ではありません。個体の素質・状態、光条件、水質、水流、水温、その他の自然条件が複雑に絡み合い、同じポイントで見られる同種間でさえ、色・形状に違いが生まれます。それを水槽でどーこーしようと言うのですから、なかなか一筋縄ではいかないのも頷けますね。

ちなみにハナヤサイの場合、赤色色素の形成には緑の波長と光強度ですが、さらなる紫の増強にはUV 400nmと光強度が、一方青の波長は褐色化を促します。これらは蛍光ではなく、例えば赤系光合成色素のフィコエリトリンが吸収スペクトルのピークを緑に持つこと、またアントシアニンの色揚げが紫外線によって促進されること、そして茶系のカロテノイドが青の波長バンドを利用していることに通ずると考えられます。てことは、よくある青だけたっぷりのLEDを当ててたらハナヤサイは茶色くなりますので、UVと白LED(中域補完)もお忘れ無く。また、メタハラなら6500Kが定番で、もっとも真っ赤っかにしやすいです。

あと、なぜ画像ではなく動画にしたかというと、浅場に降り注ぐ水面の振幅によるレンズ効果も見て欲しかったからです。このキラキラの光のカーテンが相対的な光量確保や光合成の促進に繋がっている可能性がありそうとか、あるいは反対にキラキラによって光強度の分散がなされて干潮時の水面直下の光障害が緩和されているかも知れないとか、逆にタイドプールなどのキラキラが無い環境では白化しやすいかも知れない、などの違いがあるかも知れません。動画の印象は如何でしょうか?
もし水槽で試すなら、雷モードが役に立ったりして?笑

以上、とりあえずハナヤサイなどの超浅場SPSが求める波長や光強度が理解できれば、今回のミッションは成功です♪

え?
赤の波長もそれなりに当たってるし利用してそう!ですって?
よく考えてみて。
赤く見えてる」と言うことは?

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