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201011月09

LEDの問題点と現状での解決策、でもまだ問題が…

マリンアクアリウム エイジ 04:45
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昨日の投稿で「次回へ」と手抜きしたので、とりあえず続きです。

まずは、お約束のいつものグラフ。主な海洋性光合成色素の吸収スペクトルです。
要するに各色素がこの感度で光(波長)を利用していると言うことです。

海洋性光合成色素の吸収スペクトル

で、次に現在アクア向けに流通しているLED照明(システムもスポットも含め、もれなく全ての製品)で採用されている素子の種類と、その組み合わせ例です。実際のスペクトルデータは人気のCree社のものを用いました。

既製のLED製品の素子の組み合わせ

ちょっと判り辛いけど、白LEDの光源の青ピークとロイヤルブルーのピークが同一の帯域なので、スペクトル曲線が重なっていて見辛いですが、ご了承ください。

ご覧の通り、白LEDの特性は、光源の青と、それに励起された黄色蛍光体の発光スペクトルが合成された、2つの山で構成されています。これが一般的な青チップ+YAG蛍光体による白LEDの特性です。日亜特許の真骨頂です(笑)。
そして現在、アクア製品で採用されている白LEDの全てがこれに該当します。見ての通り、500nm前後のシアン領域と、650nm前後の赤領域の波長強度が極端に弱いことが判りますね。そしてもう一度最初の光合成色素の吸収スペクトル図を見ていただきたいのですが、シアンはカロテノイド系色素や一部のフィコビリンが利用していますし、赤はクロロフィルは勿論のこと、一部のフィコビリンも利用しています。そう、この白LEDの特性では、その比較的重要な帯域が欠落しているのです。

そして更にマリンアクアリウムでは、色温度を高くするために、白LEDに対して青系の素子をブレンドしているケースがほとんどです。パターンとしては、460~470nmの通称ブルーの素子を混合したり、あるいはより濃い450nmのロイヤルブルーを混合したりと、メーカーや製品によってまちまちです。

ただ、ここにもひとつの問題が見られます。
上の図の通り、どうせ混合するなら、やはり少しでも帯域を広くカバーするために、ロイヤルブルーではなく普通のブルーを混ぜるべきでしょう。それだけでも500nmのシアン帯域は若干の引き上げが得られますから。但し、白無しのブルーランプとするなら、ブルーとロイヤルブルーの混合は大変有意義だと思います。

さて、昨日も書きましたが、照度の確保によって何故うまくいき易くなるのか、判りやすく図で表すと、こんな感じです。

照度確保による成功例の種明かし

ただ、赤字の通り、どうしても副作用的な挙動が付きまとうのは避けられません。不足分の引き上げに伴って、どうしても青や黄色が強くなりすぎるのです。
そして、グラフの背景のグラデーションが太陽光のスペクトルなのですが、本来こうあるべきスペクトルに対して、このようなLEDのスペクトルなのですから、不具合があって当然なのかも知れません。

ちなみに赤はなんとかなります。あくまでも白LEDはそのまま増やさずに、代わりに電球色を追加することで、相対的に赤みが増し、良い具合に赤が補完されます。
しかし、シアンはどうにもなりません。現状、シアンを補完する方法は提供されていないのがほとんどです。確かmax-sのオプションではシアンLEDがラインナップされていた気がしますが、実際には売ってるのを見たことがありません。
また、これは僕の経験ですが、シアンの素子を試してみて、まともにシアンであった試しがありません(曝)。ランクの問題だと思いますが、どう見ても緑な場合が多いのです。確かにシアンの範囲は490~520nmあたりとされているようですが、520nmと言えば立派な緑です。もしかしたら、シアンの505nmって作るの難しいのかしら?
そのため、よほどしっかりとランクを管理して販売しないと、クレームの元になりそうです。最近の各社のラインナップにシアンがなくなってきたのはそのせいか?(単に需要の問題かも知れんが)

と言う訳で、LEDの現状での解決策の答え合わせは以上です。
ま、ほとんどは僕が勝手に言ってるだけなので、間違いがあったらご指摘ください。

次回、白LEDの根本的な波長問題の解決策として新たに開始したLED実験第3弾のスペックについて触れていきたいと思います。

追伸:
今気づいたけど、太陽光スペクトルのグラデーションの色がだいぶずれてますね(汗)
次の機会に描き直します。。。

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