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台湾エバーライト、また日亜特許を無効に!?

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エバーライトがまたまたやってくれました!

台湾エバーライトは今年5月、日亜がこれまで鉄壁のごとく強く行使してきた白色LED特許網の6つの特許のうちのひとつ特許第3503139号を無効審決にしたことで注目を集めていましたが、続いて青色LED関連特許第2780691号についても、先月11/12付審決にて同特許のすべての請求項(1-12)について無効であるとの判決を勝ち取りました!

尚、今回の審決については、未だ日亜のコメントは出ていません。
5月の時のような何か反意を見せないと、このまま食われてしまう懸念が。。。
ま、僕は「食う側」の人間ですが(汗)

これでフルスペの脱日亜仕様実現が、また一歩近づいたかな?
(脱日亜と言っても、厳密には日亜に留意して使用している日亜ライセンスのあるソウル半導体製白色LEDのことですが)

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新Grassy LeDio RS073大解剖!

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これまた遅くなりましたが、7月発売のGrassy LeDio RS122に続きまして、今回は12/16にリリースされたGrassy LeDio RS073のエイちゃんチェックをお送りします。
尚、RS073の仕様については、概ねGrassy LeDio RS122に準じますので、今回はザックリの紹介にとどめたいと思います。詳しくは、こちらもご覧ください。

Grassy LeDio RS073

Grassy LeDio RS073は、旧LeDio 21eの後継にあたります。
LED構成は3W駆動×7素子で、もちろんRS122同様、PSE対応です。

Grassy LeDio RS073 外観

ヒートシンクはRS122と同じもので、旧21eの680gから550gに軽量化されました。

レンズはいつものように拡散プリズム60°です。
但し、LED基板の大型化により、旧21eより少し大きくなってます。

Grassy LeDio RS073 レンズ

ラインナップは、ReefWhite/ReefBlue/ReefPurpleの3カラー。

Grassy LeDio RS073 LED配列/ビーム

注意したいのは、RS122と比べるとRS073は全体的に白味が強い点です。
と思いきや、ボルクスから公開されたLeDio色味早見表を見る限り、むしろRS073は旧来通りの色味に近く、実はRS122の青味が強かったのだと言う事が読み取れます。これから購入を予定されている方は、色味を事前によく検討されると良いでしょう。

そしてLED素子には、RS122同様、Philips Lumileds Luxeon Rebelが採用され、これにより全カラーにシアン500nmが採用されました。

Grassy LeDio RS073 LED基板

白系LEDに、更に効率の良いRebel ESを採用している点も、RS122同様でした。

もちろん、スペクトル測定も忘れませんよ。

Grassy LeDio RS073 実測スペクトル

やはり公称通り、廉価版LeDioとは言え、美味しいスペクトルに妥協はありませんね。
シアン様々です♪
ちなみに、ReefPurpleが採用しているDeepRed 660nmにも注目です。栽培向け?

最後に、気になるLEDドライブに迫ります。
RS073の駆動電流は果たして?

LED駆動 電流 電圧 駆動 製品消費電力
ReefBlue 663mA 21.1V 13.99W 17W
ReefWhite 660mA 20.6V 13.60W 16W
ReefPurple 664mA 19.7V 13.08W 16W

おおお!
やっぱりRebel効果は大きいですね!
駆動電流は約660mAの安全駆動とし、回路電圧も3W駆動とは思えない低さで、トータル13-14WのLED駆動と言う省エネを実現していました。旧LeDio 21eと比較しても、2-3Wも省エネになってますよ!
3W×7なら本来21W必要なところを、僅か14Wで済んじゃうなんてっ!?
元々14Wの製品はどうしたら良いんだ!苦笑

でも、その分暗くなってたら意味が無いですよね(汗)
そこで、旧LeDio 21eとの省エネ&照度比較をしてみましょう。

旧LeDio 21e 新LeDio RS073
カラー 駆動 照度@30cm カラー 駆動 照度@30cm
Deep Blue 15.8 W 23,110 lx - - -
Coral Blue 15.5 W 24,240 lx ReefBlue 14.0 W 24,970 lx
Aqua Blue 15.3 W 24,470 lx - - -
Pearl White 15.5 W 22,500 lx ReefWhite 13.6 W 25,600 lx
Blue Violet 14.5 W 23,880 lx ReefPurple 13.1 W 22,520 lx

照度は概ね旧来通りか、むしろ明るくなって、それでいて明らかな省エネを実現!
旧LeDio 21eだって天下のCree XPシリーズを採用して高効率を謳ってたのに、それすらもう過去の話なんですね。。。LEDの進化は早いなぁ。。。

と言う訳で、LeDio RS073は、光量を確保しつつ更なる省エネを実現し、またシアン500nmも入って益々スペクトル性が向上しました。
LEDスポットもまだまだ伸びしろがありますね♪

あ、後ほどRS073も応援市場にてキャンペーンセールを行います!
しばらくお待ちください。

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Grassy Solareを試す

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随分と遅くなりました。バタバタしてたら2ヶ月遅れに(以下略)
能書きはさておき、いつものエイちゃんチェックをお送りいたします。

volxjapan Grassy Solare 製品調査!

ちなみに「Solare」とはアチラ語で太陽のことだそうです。
ドチラ語かは忘れましたが・・・汗

Grassy Solareの外観と配色

まずは外見から。

Grassy Solare 外観

天面にはワイヤー用ネジ穴が4ヶ、もちろんワイヤーパーツ類は一式付属してます。
発光面は、センターサークルとサイドラインの構成です。ミニKRって感じ?笑
本体から短いケーブル付き電源プラグが出ていて、付属の安定器と接続します。

ちなみに、本体の左右に溝穴が2ヶずつ空いてますが、これは水槽スタンド用ではなく、現時点では熱を逃がすための通風口のようです。将来的には判りませんが、現時点では水槽スタンドの設定は無いみたい。。。

続いて、LEDの配色とビーム光。

Grassy Solare LED配色とビーム光

海水用のSolare Reefには400/420/450/470/500/CW/WWの7種類のLEDを、水草(淡水)用のSolare Plantには420/450/470/500/CW/WWの6種類のLEDを採用しています。水草用には400nmは採用されていません。

照度やPPFDも測ってみましたが、見事に公称値通りでした♪

30cm測定データ リーフ プラント
照度 22,340 lx 24,990 lx
PPFD 474 umol/m2/s 470 umol/m2/s

照度は一見低いようにも見えますが、これは光エネルギーをUV側へも費やしている分、見た目の明るさが犠牲になっているからです。しかし、PPFD的には500弱@30cmも確保されているので、光合成に対しては十分に明るいと言えると思います。

ただ、レンズ特性的に広角を照らすことは無理っぽいので、1台当たりの対応水槽は30cmキューブ程度かと思います。超浅場の光量を確保するなら2台必要です。
60cmなら一般的な浅場程度なら2台、超浅場なら4台並べないと厳しいでしょう。

Grassy Solareのスペクトル

続いて、公式サイトにも掲載されていますが、念のためスペクトルも測定してみました。測定にはUPRtekのMK-350を用いました。

Grassy Solare 実測スペクトル

うむ、公称通りでした♪
リーフは400nmからのフルスペクトルで、水深5-10Mと言うところかな?
プラントは気持ちよくフラットなスペクトルですね。まさに太陽光ブレンド♪
スポットの多灯ではなかなか実現困難なスペクトルが、1台でスマートに確保できるのが嬉しいですね。

Grassy Solareを分解してLED素子をチェック

さて、ここからが容赦ないエイちゃんチェックの真骨頂!?
まずは、採用LED素子をチェックしました。

Grassy Solare 採用LED素子

お?
Solareに採用されているLED素子は、CreeでもPhilips Lumiledsでもなく、汎用パッケージでした。素子ブランドは不明ですが、Epiledsチップ or SemiLEDsチップ + シリコン樹脂レンズの構成。シリコン樹脂なのは助かりますね。焦げないから安心♪

ちなみにLEDチップの詳細については、今回僕の借りたサンプルでは、

  • 400nm : Epileds EP-U4545K
  • 420nm : SemiLEDs SL-V-U40AC
  • 450nm : Epileds EP-U4545V
  • 470nm : Epileds EP-U4545K
  • 500nm : Epileds EP-U4545V
  • CW : ?(蛍光体があるため不明)
  • WW : ?(蛍光体があるため不明)

でした。
もしかしたら白系はBridgeluxかなぁ?
但し、今後のロットは随時変更があるかも知れません。
でも、EP-U4545Kを採用してるあたり、ニクイですね♪

Grassy Solareの回路構成と電気特性をチェック

続いて、回路の確認です。

Grassy Solare 本体基板

ほほう?
全21素子を4ブロックに分けてドライブしていました。5+5+5+6=21素子です。
一見、7×3回路=21素子の方がスマートに見えるのに、何故でしょう?
実は、一応電源はDC24Vなので、仮に7素子でも1回路当たり7×3.2V=22.4Vで収まるのですが、これを1W駆動以上で回したり、またUV系素子は駆動電圧が高めに推移するので、24Vだとギリギリか、下手すると足りなくなります。例えば、2W駆動で1素子当たり3.5V程度食う計算だと、3.5V×7=24.5Vとなり、容量オーバーです。そのリスクを避けるべく、4回路に分散したのかな、と思われます。
あるいは、電源を24Vより大きくすれば7×3回路でも良いのですが、コスト面でも量産されている安価なDC24V電源を選択することを優先したのでしょう。

では、実際の駆動電流を見てみましょう!
1台当たり4回路の測定が伴うので面倒臭~い!
まあ、リーフとプラントの2機種しかなかったのが幸い(笑)

回路 リーフ プラント
電流 電圧 出力 電流 電圧 出力
1 392 mA 17.2 V 6.74 W 395 mA 16.4 V 6.48 W
2 384 mA 16.3 V 6.26 W 390 mA 16.0 V 6.24 W
3 385 mA 17.2 V 6.62 W 392 mA 16.6 V 6.51 W
4 379 mA 20.8 V 7.88 W 379 mA 19.8 V 7.50 W
4回路合計LED出力 27.50 W 4回路合計LED出力 26.73 W

各回路の電流と電圧は実測値、出力は実測値を元に計算した値です。
ちなみに製品としての消費電力はいずれも公称通り32Wでしたので、電源のロスがおよそ4Wちょいある計算になりますね。

で、各回路の電流値が380-390mA台なので、これは400mAを定格とした回路と言えるでしょう。400mAと言うと、ヤフオクLEDでよく見る1.5W駆動(420mA)より、ちょい低い値ですが、まあ、1.5W駆動の安全駆動の範囲かと思います。1.5W駆動×21素子=31.5Wなので、Grassy Solareは概ね30W型のLEDライトと言ったところかな。

以上、参考にしてください。

追伸:
検査後に適当に組み立てたら、LED素子をひとつ壊してしまいました(汗)
基板にレンズを載せてパネルをネジ締めする際に、ネジを仮締めしてから、レンズを指でグリグリ押してレンズ穴に正しくはめ込みながらズレを修正していたのですが、どうもその際にLED素子のシリコン樹脂レンズに無理な力を加えてしまい、LED素子内のボンディングワイヤーを破断(接触不良)させてしまったみたい。。。汗
うん。こういう時、シリコン樹脂レンズだと繊細ですね。。。反省。

と言う訳で、Solareの分解はお勧めしませんが、万一バラした場合は慎重に組み立ててください。もちろん壊しても保証は適用されませんのであしからず。

次回は、Grassy LeDio RS073をザックリご紹介します。

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