日本全国に渡り分布し、海岸で一番目にすることの多い、まずは基本のホンヤドカリです。まずはこの子を捜してみましょう。カバンヤドカリの習性もこの子から学んでください。
別カットのザリガニのような個体は、生まれて間もないメガロパ期のものです(グラウコトエの次の変態期)。今ではすっかり大きくなってやんちゃな年頃になりました。
ホンヤドカリに次いで日本全国多く見られるユビナガホンヤドカリですが、慣れるまでは種の識別に戸惑うかも知れません。何故なら本種は個体毎に色彩が不安定(?)で、同じポイントで見つけたものでさえ、色彩の異なるものが多く見られます。
本種は河口付近の砂地など汽水域を好んで広く分布しています。また名前の由来でもある長い指節を持ち、砂地に適していると思われます。
近年まで本種は Pagurus dubius とされてきましたが、いくつかの経緯を経て最終的に P. minutus に落ち着きました。
ナチュラル水槽へ収容するならダントツで本種をオススメするその理由とは? それは何と言っても尋常ではないその「草刈りスピード」に他なりません。しかし、本種は恐らく流通では見掛けないでしょうから、もっぱら自家採集になります。少し沖合の磯回りがポイントです。
本種には希に色彩の淡い(赤い)個体が出現しますが、決してアカシマホンヤドカリではありませんのであしからず。
本種は近年までアカシマホンヤドカリ Pagurus pilosipes とされてきましたが、今回の駒井先生の論文により改訂されました。
関連論文:Komai, T. 2003. Natural History Research 7: 115-166.
これぞ真のアカシマホンヤドカリその人です。本種はこれまでクロシマホンヤドカリと混同されてきましたが、この度の駒井先生の論文にて本種は新種として記載され、和名はそれまでのアカシマホンヤドカリ P. pilosipes から本種が引き継いだ形です。で、元々のアカシマホンヤドカリ P. pilosipes は和名をオキナワアカシマホンヤドカリとされました。しかし更にややこしい問題があり、このオキナワアカシマホンヤドカリでさえもいずれ新たな論文で・・・うーん、混乱しますね。ノーコメントで。
ちなみに本種はその名の通り赤い個体ですが、中には地味な褐色のものも見受けられます。恐らく若齢体にこれが当てはまり、成熟とともに赤身が強くなるのでわ?と考えています。
同属のアカシマシリーズは非常に識別がややこしいのですが、本種の場合和名に「ゴホン」とあるように、要するに線が一本多いよ、と言う特徴があります。良く見てみると、確かに通常のアカシマホンヤドカリと比べて縞のラインが細くて一本多そうです。実際に数えてないのでアレですが、そう捉えて良いでしょう。それよりも鉗脚の甲の色彩に特徴があると思います。明らかにピンクに染まっている様は、一般のそれよりもほぼ明確に識別できる要素だと思われます。
本種も幼体では地味な色彩だったものが成熟とともに色彩が強くなっているように見受けられます。
さて、この度ようやく落ち着くことが出来たオキナワアカシマホンヤドカリ、旧アカシマホンヤドカリです。しかし、素人目に見てもどことなく他のアカシマシリーズと比較して何か違和感を感じませんか? 私は問題を知っているせいかも知れませんが、そう言われると最早そうとしか見えません。って、一体何の事やら・・・?
実はこの種は落ち着いて早々、既に次の身元引受先がほぼ決まっています。それはどこでしよう? うーん、Boninpagurus かな、どーかな。。。これ書いて良いんだっけか?
関連論文:Komai, T. 2003. Natural History Research 7: 115-166.
本種には似たような同属他種が多く存在します。ホシゾラホンヤドカリ、ヨモギホンヤドカリ、ヒメケアシホンヤドカリ等です。本種の特徴としては、体色のベースはどの個体も比較的明るいグリーンで、その上に黒ごまをちりばめたような配色です。
主に潮通しの良い磯場で多く見られます。
本種には似たような同属他種が多く存在します。ケアシホンヤドカリ、ヨモギホンヤドカリ、ヒメケアシホンヤドカリ等です。本種の特徴としては、体色のベースはグリーンあるいは茶褐色で、その上に白ごまをちりばめたような配色です。成熟個体ほど褐色系が多いように見受けられます。
主に潮通しの良い磯場で多く見られます。
関連論文:Komai, T. &M, Imafuku. 1996. Journal of Crustacean Bioligy 16(4): 782-796.
確かに他のケアシシリーズにも似ていますが、決定的な相違点として、まず体表面のゴマ模様にオレンジも混じること、そして指節に黒いバンドが入る点、ツメの先もオレンジのマニキュアを配す、と言う点で決定的です。また本種は他のヤドカリよりも明らかに低水温時に活動が活発であり、時期的な住み分けを実現しています。秋から春にかけて多く見られ、夏場は休眠していると言われています。更にその特異な性質ゆえ、抱卵期が非常に長い事も特徴的です。
本種は一見するとクロシマホンヤドカリに似て見えますが、良く見ると縞模様が横方向のストライプである点、そして非常に毛深い点、で区別が付きます。
また体色は基本的にグレーが基調ですが、中には明るい茶褐色の個体も見られることがあります。先生によれば、この色彩の違いは外骨格の濃淡と下層の色素胞の拡張の度合いの違いによるもののようです。
自然下では干潮帯の磯場でクロシマホンヤドカリに混じってたまに見つかりますが、基本的には少し水深のあるポイントに多いようです。
関連論文:Komai, T. 2000. Species Diversity 5(3): 229-265.
比較的大型になる本種は基本的に夜行性であり、日中は岩の影や石の裏に隠れていることが多いようです。潮通しの良い磯回りでクロシマホンヤドカリに混じってたまに見つかりますが、ちょっと潜って石を捲った方が早いかも知れません。
複眼がエメラルドグリーンのように綺麗ですね。
関連論文:Komai, T. 2003. Zoosystema 25(3): 377-411.
生息環境はヤマトホンヤドカリと若干かぶりますが、本種はそれよりももう少し沖の方や水深のある環境で良く見られます。
また本種はヤマトホンヤドカリよりも更に大型になる種で、成熟個体は大人の握り拳くらい雄に超えちゃいます。
色彩もヤマトホンヤドカリに比べかなり派手で、随所に鮮やかなパープルを配しています。
関連論文:Komai, T. 2003. Zoosystema 25(3): 377-411.
本種は同属の中でも少し変わった風貌です。一時は新属新種とも騒がれましたが、最終的には同属に収まりました。
自然下では波の穏やかな岩礁周りや、タイドプール内でもよく見掛けられます。とても小型の種で、性格は穏和、動作もおっとりしています。
基本は淡いベージュを基調に赤系の茶褐色の斑点模様ですが、青っぽい色調のものも見掛けることがあります。
関連論文:Komai, T. &M, Osawa. 2001. Zoological Science 18: 1291-1301.
写真の個体は底曵網で捕獲されたものを松井さんから頂いたものですが、到着時には輸送のストレスからか鉗脚一本を残して全て自切(?)してしまっていました。
続いて私も松井さんに引き連れられ漁港でゴミ漁りを体験しましたが、やはり本種のような深海性の個体は環境変化に弱く、また陸揚げから少し時間が経ってしまったものはかなり衰弱しているようで、その時捕獲した本種もまたすぐに死んでしまいました。別カット参照のこと。
2007/04 学名が変更になりました。
本種は同属としてはかなり特異な形質を持ち、左鉗脚にシャープな縦走隆起がある点、また右鉗脚の両縁には縞模様の入った刃のような形状を持つ点が特徴的です。
実物は鉗脚の赤色がとても鮮やかで綺麗な種です。
やはり同属らしく動作はとても機敏です。
関連論文:Komai, T. 1999. Natural History Research Specieal Issue 6: 1-66.
本種は他のホンヤドカリ属ではあまり見られない黒ずんだ眼柄が印象的です。性格・形質ともにヤマトホンヤドカリに近く、夜行性で日中は岩陰や落石の下に隠れているようです。
2枚目の写真は幼稚体のもので、共に宮古島のビーチで見られたもの。
近似種としてはオキナワホンヤドカリが挙げられるが、本種はそれよりもかなり色彩が鮮やかで赤身が強いようです。また複眼はほぼ真っ黒な点も特徴的でしょう。
動作は非常に機敏です
写真は沖縄産のもの。
本データベースの作成にあたり、千葉県立中央博物館動物学研究科 駒井智幸 先生より多くの助言を頂きました
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