ヤドカリパーク



超ヤドカリ図鑑


ホンヤドカリ科/Paguridae


ヒメホンヤドカリ属/Pagurixus Melin, 1939


和名未定/Pagurixus maorus (Nobili, 1906)

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本種に限らず同属のヤドカリはいずれも鉗脚がスリムな個体が多いが、本種は特に全身のストライプのせいか、どことなく引き締まった品格を感じさせる。同属内ではこの模様は珍しい。
水槽では特に摂食を意識せずとも長期間生息しているため、微生物やゴカイ類など、あるいは海藻や藻類などを摂取するなど、何かしら栄養源を摂取していると思われる。
写真は沖縄産のもの。

関連論文:Komai, T. &A, Asakura 1995. Journal of Crustacean Biology 15(2): 341-354.


イダテンヒメホンヤドカリ/Pagurixus nomurai Komai & Asakura, 1995

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本種はとても臆病な性格で、危険を察すると殻を脱ぎ捨てて走り去ると言う特徴から「韋駄天」の名を取る。近年記載された新種。
色彩は少し青み掛かったグレーに近いと思いきや、茶褐色の個体も見られる。
足がとても長くスマートで、一見するとウチウラエビスヤドカリのような形状にも見える。また鉗脚も同様に細く小型である。

関連論文:Komai, T. &A, Asakura 1995. Journal of Crustacean Biology 15(2): 341-354.


セイリュウヒメホンヤドカリ/Pagurixus pulcher Osawa, Fujita & Okuno, 2006

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本種も近年記載されたばかりの新種である。
全体的な形質はイダテンヒメホンヤドカリに似るが、色彩はまるで異なる。複眼は黄色く、体全体は肌色っぽい白色で、鋏脚と歩脚の腕節から指節に掛けて濃淡のある紫色を縦に配します。
写真の個体はPOEさんから頂いたもの。


オガサワラヒメホンヤドカリ/Pagurixus boninensis (Melin, 1939)

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本種は本土からの報告はまだ無いようですが、種名からも判るように小笠原から記載された種のようです。
形質的に P. sp.[1] に似て見えるが、本種の方は少し地味な感がある。動作は機敏で、機械的な反射的挙動を見せる。


サミダレヒメホンヤドカリ/Pagurixus pseliophorus Komai & Osawa, 2006

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近年記載されたばかりの新種で、記載にあたり使用する標本の一つとして、同種を採集された松井さんから私が頂いたものを駒井先生へお送りしました。
同属の他種と比較するとかなり大型の種ですが、性格はまさにヒメホンヤドカリそのものでした。動作が機敏で、落ち着きがありません。
2007/4 和名が付きました。

関連論文:Komai, T. & M, Osawa 2006. Zootaxa 1214: 1-107 (2006)


クレナイヒメホンヤドカリ/Pagurixus ruber Komai & Osawa, 2006

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近年記載されたばかりの新種である本種は、透き通るような鮮やかな紫色が特徴的。また色彩の濃淡にいくつかのパターンがあるようです。
本種も水槽では特に摂食を意識せずとも長期間生息しているため、微生物やゴカイ類など、あるいは海藻や藻類などを摂取するなど、何かしら栄養源を摂取していると思われる。
2007/4 和名が付きました。

関連論文:Komai, T. & M, Osawa 2006. Zootaxa 1214: 1-107 (2006)


スミレヒメホンヤドカリ/Pagurixus purpureus Komai & Okuno, 2009

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形質的にオガサワラヒメホンヤドカリに似て見えるが、こちらは非常に派手な色調である。この色彩の違いを除けば両種は同様の性格である印象を受ける。また本種には、色彩の薄いものと濃いものが見られる。

関連論文:Two New Species of the Hermit Crab Genus Pagurixus (Decapoda: Anomura: Paguridae) from the Western Pacific (Komai & Okuno, March 2009)


カシワジマヒメホンヤドカリ/Pagurixus fasciatus Komai & Myorin, 2005

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本種は2004/7に私が四国で発見した不明種でしたが、その後、千葉県立中央博物館の駒井先生に論文を作成して頂き、このたび2005/3に新種として正式に登録されました。和名は発見地の「柏島」にちなんで「カシワジマヒメホンヤドカリ」です。駒井先生に心より感謝申し上げます。本種の雄は鉗脚が鮮やかなピンク(繁殖期)で、雌は白いのが特徴。また、その後の調査の結果、本種は南紀にも生息していることが判明しました。
関連論文:A new species of Pagurixus (Crustacea: Decapoda: Anomura: Paguridae) from Southern Japan T. KOMAI &E. MYORIN (Japan)


コンペイトウヒメホンヤドカリ/Pagurixus acanthocarpus Komai & Okuno, 2009

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本種はカシワジマヒメホンヤドカリ発見の翌年に発見した種ですが、一見するとカシワジマヒメホンヤドカリと酷似して見えます。しかし良く見ると、全体的にモノトーンであること、また歩脚に占めるバンド模様の面積がカシワジマヒメホンヤドカリに比べ明らかに狭いこと等が挙げられます。

関連論文:Two New Species of the Hermit Crab Genus Pagurixus (Decapoda: Anomura: Paguridae) from the Western Pacific (Komai & Okuno, March 2009)


和名未定/Pagurixus haigae Komai & Osawa, 2007

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本種はユビワヒメホンヤドカリの色彩を濃く(黒く)したような印象を受けるが、やはり実物を見てもなかなかに違いは判らない。それほどマクロなサイズで、撮影によりようやく識別が可能になるかな、と言う感じ。
写真の個体は偶然か意図的か不明だが、実にカモフラージュにぴったりの殻を背負っている個体であると思う。詳細は本人に聞かないとなんとも。
2007/4 新種として記載されました。

関連論文:Komai, T. & M, Osawa 2007. THE RAFFLES BULLETIN OF ZOOLOGY 2007 55(1): 97-105


和名未定/Pagurixus patiae Komai, 2006

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過去2回、2003年と2009年にライブロックに付着してきた経緯があり、これまでP. sp. [4]としてきた個体ですが、このたび消去法により暫定的に本種としました。
特徴として、第一触覚の模様に光沢のある水色のバンドが入ることや、光に当たると体色全体に淡いパール光沢が感じられる点を識別要素としました。但し、論文に掲載の標本写真とは少し歩脚の模様に差異が見られますので、必ずしも本種である確証はありません。
1、2枚目の写真はライブロックに付着してきた雌の個体、3枚目の画像はAkkiiraさん提供による雄の個体のようです。
ちなみにCalappaさんのページの3-5枚目も本種のようです。

関連論文:
Komai, 2006. A new species of Pagurixus Melin, 1939 (Crustacea, Decapoda, Anomura, Paguridae) from the Ryukyu Islands, Japan.
Osawa & Komai, 2007. A new hermit crab species of the Pagurixus anceps group (Crustacea: Decapoda: Anomura: Paguridae) from southern Japan, and supplemental notes on P. patiae Komai, 2006. Zootaxa 1627: 41-51 (2007)


和名未定/Pagurixus dissimilis Osawa & Komai, 2007

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本種は2005年に四国で観察した個体で、これまでP. sp. [3]としてきましたが、2007年に論文が記載されました。標本には2002年の個体と、僕の2005年の個体が使われています。
本種は元々ユビワヒメホンヤドカリに酷似するため混乱があったようですが、肝心のユビワヒメホンヤドカリ自体を僕は見たことが無いので詳細は判りません。
特徴としては、歩脚に規則的なバンド模様が入る点、そしてその模様が比較的明瞭で濃い点です。
本種はその後、高知や大島、琉球方面から多く確認されているようです。写真が掲載されているサイトも多いので、興味があれば探してみてください。
2枚目の写真はかつてPagurixus anceps (Forest, 1954)/ユビワヒメホンヤドカリとして掲載していて、その後不明種02(sp. 02)とした個体ですが、依然詳細不明なため本種に含めました。今後何か判れば再度分類しようと思います。
3枚目の画像はAkkiiraさんからの提供です。

関連論文:Osawa & Komai, 2007. A new hermit crab species of the Pagurixus anceps group (Crustacea: Decapoda: Anomura: Paguridae) from southern Japan, and supplemental notes on P. patiae Komai, 2006. Zootaxa 1627: 41-51 (2007)


ユビワヒメホンヤドカリ/Pagurixus anceps (Forest, 1954)

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本個体は2003年当時ユビワヒメホンヤドカリとして掲載していた個体でしたが、その後一旦D. dissimilisへ編入したものの、改めてP. dissimilisと比較してみて印象の違いが否定できないため、再度ユビワヒメホンヤドカリとして掲載いたします。あくまで暫定的な判断によるモノで、標本による同定を経てませんので参考までに。
P. dissimilisとの違いは、模様が薄く体全体が透き通ること、各触角の基部や顎脚に明確な縞模様が入らず、代わりに斑点が多いこと等が挙げられます。


アズキヒメホンヤドカリ/Pagurixus carinimanus Komai & Osawa, 2006

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僕はまだフィールドではお目にかかっていませんが、ネットで初めて画像を見たのは屋久島の原崎さんのページでした。すぐに駒井先生に確認をとったものです。その後はネットでもちらほら見かけるようになりました。
画像はcalappaさん提供。calappaさんのサイトには本種の画像が多く掲載されています。異尾類のカテゴリーを辿ってください。
2014/06/03 和名を追加しました。

関連論文:Osawa, M. & T. Komai, 2006. A review of the Pagurixus boninensis species group, with descriptions of six new species (Crustacea: Decapoda: Anomura: Paguridae). Zootaxa 1214: 1-107 (2006)


ヒメホンヤドカリ属の一種/Pagurixus sp. [1]

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2009年3月にAkkiiraさんが石垣島の水深5Mで見つけられた不明種の写真を提供していただきました。
その後、千葉の駒井先生に写真を見ていただいたところ、ヒメホンヤドカリ属の新種の可能性が高いとの事。今後の調査に期待です。


ケシツブヒメホンヤドカリ/Pagurixus nanus Komai & Takada, 2006

関連論文:Komai & Takada, 2006. A New Species of the Hermit Crab Genus Pagurixus (Crustacea: Decapoda: Anomura: Paguridae) from Shallow Coral Reefs of Ishigaki Island, Ryukyu Islands. Species Diversity, 2006, 11, 327-337


アシナガヒメホンヤドカリ/Pagurixus longipes Osawa, Fujita & Okuno, 2006


和名未定/Pagurixus concolor Komai & Osawa, 2006

関連論文:Osawa, M. & T. Komai, 2006. A review of the Pagurixus boninensis species group, with descriptions of six new species (Crustacea: Decapoda: Anomura: Paguridae). Zootaxa 1214: 1-107 (2006)


和名未定/Pagurixus brachydactylus Komai & Osawa, 2006

関連論文:Osawa, M. & T. Komai, 2006. A review of the Pagurixus boninensis species group, with descriptions of six new species (Crustacea: Decapoda: Anomura: Paguridae). Zootaxa 1214: 1-107 (2006)


イロワケヒメホンヤドカリ/Pagurixus vicinus Osawa, Kawai & Sakamaki, 2013


和名未定/Pagurixus aurantiaca Komai, 2010

2010年に小笠原諸島の父島から採取された新種。
ネイチャーウォッチングガイド ヤドカリ(有馬, 2014)に掲載の「Pagurixus autrantiaca」の学名は本種の誤植。

関連論文:Komai, T. 2010b. New species and new records of the hermit crab genus Pagurixus Melin, 1939 (Crustacea: Decapoda: Anomura: Paguridae) from the Indo-West Pacific. Journal of Natural History 44: 1269-1432. 30 June 2010




「ヒメホンヤドカリ属/Pagurixus Melin, 1939」の分類




本データベースの作成にあたり、千葉県立中央博物館動物学研究科 駒井智幸 先生より多くの助言を頂きました


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