1.023world - ヤドカリパークとマリンアクアリウム -

海洋の仕組みと細菌・微生物から学ぶマリンアクアリウムサイト

1.023world Facebook

結果 Oh! Life (旧ブログ)

懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記

クリエリ改修、今度はUVマリン最新ロット

この記事を含むタグの全記事リスト: LEDスポット ヤフオクLED

えっと、まず業務連絡から。
手持ちのシアン素子、完全沈黙の在庫切れ。当分、入荷予定無し。
Cree XR-E、白残り僅かで活動限界間近、青もう少しありで内部電源カウントダウン。
と言う訳で、シアンの処方はもう終了です。クリー化受付も残り僅かです。
あと、素子が無くなり次第、ちょっとお休みを頂きます。もう歳だね。。。

さて、今回はクリエリ(これで通じるよね?)改修報告のラストを締めくくるに相応しい個体をご紹介します。なんと! 先月5月の最新ロットです♪ これを買われた方は、まだ一度しか点灯してない個体を、どうか真人間に更生して欲しいと、僕に託されたのです。。。これは責任重大です!

結論から言いますと、クリスタルエリートの最新ロットに関しては、それまでのLED基板裏の正体不明な黒い絶縁シールが廃止され、替わりにシリコングリスも塗布(量が少ないけど)されてあり、残念ながらネジ固定は無いものの、昨年のロットよりは確実に放熱性能が向上していると思われる改善措置が見受けられました。
また、前回僕は、使われているノーブランド素子のチップがロットによってコロコロと変わってると書きました。そして今回の最新ロットでも、確かにまた別のチップが使われていました。しかし、これらのチップをよくよく時系列で比較していくと、恐らくチップがどんどん新しいものに変わっていってるのではないか?と言う結論に至りました。その証拠に、今回のチップはここ最近の新しいもののようですし、照度も今までのクリエリの中では最高値をマークしました。ま、新品だったせいもありますが、でも昨年も一度新品を改修しているので、それと比較してもやはり向上しているように思います。
と言う訳で、最新ロットついては、僕は無理に改修しなくても、放熱性も向上してるし、そこそこの明るさもあるし、改修の必要性は旧ロットほど深刻では無いな、と思いました。
ま、UV漏れ対策やスペクトルの改善が希望なら改修も止むを得ませんが、明るさのためだけならちょっと考え直しても良さそうです。

では、クリエリ改修報告のラスト、UVマリン最新ロット新品の改修経過をご覧ください。
まずは、スペックチェックから。

クリスタルエリートUVマリン最新ロットのスペックチェック

前から思ってて言うの忘れてましたが、クリエリのレンズパターンって、なんか変なのよね。中央4ヶが拡散レンズ、周囲がクリアレンズ、しかもその配置は素子色を無視しています。普通、拡散とクリアを混ぜる意図は、白LEDに拡散を、単色LEDにクリアを、という風に組みます。この場合の使い分けは、白LEDの蛍光体の色分離を抑えるためのチョイスであるはずなので、それを無視して青に拡散使ったり白にクリアが使われているのを見ると、ちょい恥じらいが芽生えてしまいます(汗)
ま、ブレンド重視なら全部のレンズを拡散にするのが最善策ですけどね。

それはそうと、今回のサプライズは、なんと言っても放熱性の改善です。もしかしたら過去の僕のチクチクに業を煮やして、製造元に対策を頼んだのかも知れませんね。そうして改善されたなら、僕も突付いた甲斐がありました♪
人には恨まれ、敵は益々増えるけど、でもそんなの関係ねぇ~♪

ちなみに、それ以外はいつもどおり。。。消費電力は19W、LED駆動が16.3W@410mA、しかも今回の電源にはご丁寧に420mAのシールが貼ってありました(曝)。ソケットの中でこっそりカミングアウトしてないて、ちゃんと表に出しなさいってば(笑)。2W駆動@500mAを安全駆動@420mAって事で容認しますから~。

ではいよいよ改修作業に取り掛かります。いつものノーブラクリーボイン(以下略)

クリスタルエリートUVマリン最新ロットのクリー化フロー

今回は、最新ロットがかなり健闘したので、Cree化によって得られた光量は1.2~1.3倍止まりとなりました。ちなみに、レンズ無しでは2倍以上の増加が見られますが、これはCree化の恩恵ではなくて、最新ロットのノーブラ素子のビーム角が、多分140°以上ある等の超広角が要因ではないか?と思われます。・・・意味判ります?(汗)

はい、完成♪

クリスタルエリートUVマリン最新ロットクリー化完了後のスペック

今回はシアンにOSRAM Golden DRAGONを採用しました。最後のシアン在庫(汗)
で、レンズもご依頼の拡散プリズム60°に交換して、最終照度は26,970lxを達成♪
ま、クリエリの最新ロットが大健闘とは言え、それでもやはりクリー化には適いませんね。

最後に、気になる最新ロットのLEDチップチェ~ック♪

クリスタルエリートUVマリン最新ロットの採用チップ

STのジグザグチップは初めて見ました。これが明るさに貢献してるのかな?
それとも青のEpileds最新チップが明るかったのかな?
ただ、UVは選択肢が少ないせいか、いつもどおりTEKCOREチップでした。うむ。

以上!
最近、クリエリの最新ロットを買われた人は、ひとまず泣き止んでください。
恐らく、去年のロットよりは明るい気がします♪
あとは、光の横漏れ改善と、LED基板のネジ固定、ヒートシンクの放熱性能アップ、500mA電源の確保(放熱性能が上がるなら)、そしてもう少し明るいLED素子を採用してくれれば、もう言うこと無し。とは言え、その時は確実に値段が上がる(汗)だろうから、そうなるとまた恨まれちゃうわねぇ、きっと。。。

いっそ、1W×12=12Wに戻してさ、高効率と省エネとクールを謳う商品で再起をかけた方が良いんじゃない?
だって、ノーブランドLED素子は、1Wで使うのが最善策だよ。焦げにくいし(汗)
eco-lampsのKRとか見習って欲しい。

では最後に、今回最新ロットの改修を依頼してくれた方に、お礼申し上げます。
ありがとうございました。お陰で良いデータが取れました♪

こちらのエントリーもどうぞ♪

ギガレックス、消費電力でお詫び

この記事を含むタグの全記事リスト: LEDスポット ヤフオクLED

ギガレックスの販売元B.R.Sから、このたびのLEDランプの消費電力問題について、公式サイトにて正式に謝罪がありました。

関連記事はこちら

以下は、本日6/8 AM11:00頃に公式サイトに掲載された謝罪文です。
(キャプチャは6/8 16:00頃で、タイトル以外の赤字は僕の注釈)

B.R.Sの謝罪文

ユーザーへの対応よりも、自身の保身が優先されている点が、とても残念な内容です。
それに、体裁とか格好つけた文章よりも、まずは誠意を示さないとね。。。

では、この謝罪内容に言及していきます。

まず、消費電力表記に問題があった製品が、全体の一部であるかのように書かれている点について、これは該当型番の全製品が対象であると、正しく記載する必要があります。理由は次々項で。

次に、訂正表に記された正しい表記として、15~最大20W20~最大25Wのような記述方法が成されていますが、これはありえません。理由は次項で。

そして、本製品の販売に当たり、2010年8月から品質試験(?)を開始し、電源に不良が見つかり、部品や基板構造(?)を変更した、とあります。随所突っ込みたいのは我慢して(笑)、要するに、この対策が出荷前に既に行われており、改善されたものが流通している、と書いてしまっている訳です。

と言うことは、仕様違いの電源の混在がないため、

  • 消費電力表記に問題があったのは出荷分全製品が対象である
  • 最大値20Wや最大値25Wと言う誤差も混在し得ない
    (勿論、同一電源で5Wもの誤差があるはずがない)

きちんとシナリオを吟味しないから、このような矛盾が生まれてしまうのです。
それに、対策した電源と言いつつも、実際は旧24Wと同一の電源でしたし。。。
電源の製造元も公開しましょうか?

いやいや、そもそもウソはダメ!
チェック体制が無いと告白してるのに、本当に4ヶ月もの事前試験があったか疑問です。
第一、昨年のブランド偽装の謝罪がまだなのに、今これをどう詫びても説得力が伴いません。

あくまでも「一部」だけだったと貫くなら、本当に27Wや36Wだった製品を出しなさい。
なんなら、最大20Wや25Wのロットを出してみてください。
絶対に出せません。絶対に出せるはずが無いのです。

これには理由があります。

まず一つ目は、前回の検証でギガレックス36/27の放熱温度を調べていたからです。
この筐体は軽さが売りなのですが、実はこのヒートシンク構造ではあまり大きな出力は掛けられません。放熱可能な消費電力は、せいぜい今の1.5W駆動(420mA駆動)+αがほぼ限界なのです。製造元(中国)もそれが判っているので、妥当な線で420mAに落ち着いたのです。よって、これよりも大きな出力のロットは流通していない(工場での実験どまり)のです。もしそんな製品をお持ちのユーザーさんがおられたらお知らせください。

以下は、前回測定した各製品のヒートシンクの放熱温度比較です。
測定時の室温は23.5℃で、通電1時間後に測定しています。

製品 実駆動 LED基板寄り ヒートシンク先端
LeDio 27 3W駆動(720mA) 27W 48℃ 47℃
ヤフオク24W 1.5W駆動(420mA) 18W 58℃ 54℃
ギガレックス36W 1.5W駆動(420mA) 18W 52℃ 50℃

ま、LED基板とヒートシンクとの熱伝導性が旧24W時よりも改善されている事は確かなので、放熱性は向上してると思います。そのため、キャパ的にはもう少し出力を上げられそうですが、それをやると旧24Wと同じ故障率(びっくりします)が再来しちゃうので、結局このくらいで止めたのでしょう。そういう意味では、今回の謝罪で故障率0.5%と書いたのは、あながちウソではないかも?
あるいは本当に、初期ロットだけ高めの消費電力で出荷したら即効で壊れたので慌てて対策した、という経緯もあり得ますけど。。。馬鹿げた話ですが。。。

二つ目の理由は、電源基板の製造元に、420mA以上の駆動電源が存在しないこと。
他社製だったと言うなら、それを見せて欲しいです(汗)
第一、あのスペースに収容できる電源は限られますけど。。。

もう少しです。
もう少し頑張ってください。
まっとうな業者として業界に生き残りたいなら、今きちんと膿を出して、正直に詫びなさい。
そこからです。商売を継続できるかどうかは。
何より消費者が許してくれるかどうかは。

第一、27W/36Wとして販売したものが15W/20Wだったのに、1,000円の返金だけって言うのは虫が良すぎるでしょ?
スペックを価値換算すれば、1,000円以上の差がありますからね。
それに、お財布的に1,000円の返金が限界で、返品と全額返金は無理だと言うなら、だからこそ、せめて謝罪くらいは正直に誠意を持って示さないとダメなのです。

都合の良い謝罪じゃ、許されませんよ。

こちらのエントリーもどうぞ♪

UV搭載ヤフオク24W問題

この記事を含むタグの全記事リスト: LED LEDスポット ヤフオクLED

♪予告どおりに、別ーれの日は、僕らの上にやってきーてー
懐かしいのは爆風スランプ。

じゃなくて、予告どおりに今回のネタは、UV搭載型ヤフオク24Wについて、様々な問題点を突付いていきます。ユーザーの方は、是非知っておいてくださいね。知っていれば、いくつかの事故は未然に防げますから。

UV素子の寿命問題

まず、先日大手術を終えたクリスタルエリートUVリゾートから摘出されたノーブランドLED素子を見てみましょう。

クリスタルエリートUVリゾートから摘出されたノーブランドLED素子

このランプは一日約6時間点灯で8ヶ月間、計1400時間程度使用したものでした。それで既にUV素子がこれだけ焦げているところを見ると、実際の劣化はもっと早い段階から現れたと思われます。幸い、火は出なかったようですが、プラスチックが焦げる温度ですから、火が出ても不思議ではありません。これがもし留守中だったら。。。わなわな。。。ま、火が出る前にチップが逝ってくれたら助かりますけど、こればかりは何とも言えません。。。

焦げちゃったUV素子・・・

とは言え、クリスタルアクア公式サイトの各商品ページでは、定格寿命が40,000時間と記されています。

クリスタルアクア公式サイトキャプチャー1

あ、間違った。こっちだった。

クリスタルアクア公式サイトキャプチャー2

しかし、今回のケースだと、40,000時間あれば軽く40回はこんがり逝けそうです。

ちなみにこの状態で発光させると、こんな配光になります。

焦げたUV素子の配光

もはや前方への成分は皆無で、すべてのUVは横に流れています。
そしてこれが、・・・次のステップへと大きく拍車を掛けるのです。。。

UVの横漏れ問題

これについては、先日も関連記事を投稿しています。

しかしこれは、クリスタルエリートだけの問題ではなく、同一の筐体を使用しているグランクリエイトギガレックス等にも言える問題です。

クリスタルエリートの光漏洩問題

そしてこのUV漏れの危険レベルは、UV素子がこんがりと逝けば逝くほど、顕著になります。なぜなら、素子のレンズ表面が焦げて行き場を失ったUVが、それこそ横方向にジャジャ漏れになるからです。これを、こんがりジャジャ漏れ悪循環と命名します。
しかも、そこへUV素子の配列条件が加わると、より深刻になります。

ヤフオク各社のUV搭載型24WのUVパターン

クリスタルエリートはUV素子が外側に配置されているため、今回のようにUV漏れレベルがより顕著になるのでしょう。そういう意味では、ギガレックスはまだマシな方かもしれません。
しかし・・・怖いのはグランクリエイトです。最小構成でさえUV素子を4発も積んでいますが、なんとビックリ!? 公式サイトを見ると12素子全てがUVのバージョンもあるようです!? こ・これは緊急避難勧告を宣言します! すぐにランプを持って眼科へ走ってください。そして専門の医師の診断を受け、使用に当たり適切な指導を受けてください。ついでに医師の判断の元、必要であれば警察へ通報してもらってください。危険物に認定されれば行政も動くでしょう。

さすがに網膜をやってしまったら気づかないはずがありませんが、実は飛蚊症など生活に支障のない程度の発症であれば、まさかランプから漏れる紫外線が原因だとは気づいていない可能性もありえない話ではありません。備えあれば憂いなし。石橋を叩き壊して渡れなくなろうとも、事故が起こってから後悔するよりマシです。だから僕も大げさなくらい警鐘を鳴らすのです。そう、販売元が医学的に検査・検証の末、安全宣言するまでは、ね。

考案者の悲痛な叫び (おまけ)

どうしてUVを搭載する前に一言相談してこなかったかなぁ?
普通は考案者にノウハウや指示を仰ぐもんでしょう?
適当な筐体にただUVを載せてる訳じゃないんだよ?
まあ、事前に相談する器量がある人は、そもそも無断で模倣はしないだろうけど。。。
既製品を組み合わせただけって考えてるかも知れないけど、よく思い出してご覧なさい。それまでは「LEDは紫外線ゼロ♪」って謳ってたのを、手のひらを返したように「サンゴの色揚げ♪」って言い出したんだからね?
UVはこれから絶対に標準になる、かと言ってどこもお金のない業界、だから他社が自由に参入できるように、ボルクスにパテント(特許・実用新案)取るの諦めるように頼み込んだのが馬鹿みたいやん。どんだけ説得したと思てんねん。。。
どんだけ損失出た思てんねん・・・とはボルクスは言わないけど、次に何か作って特許言われたら、もう僕は何も言えません。。。
結局、業界のモラルを当たり前に期待していた僕が甘かったということだけどね。。。
まあ、現役から離れてもう10年だもんね。アクア業界も変わっていくのでしょう。。。
僕の希望の未来だったUV。。。ちょっと計算違いが多かったみたい。。。
せっかく安く買ってもらう事に成功したのに、それが可笑しな爆弾付きでごめんなさい。

ロット違いでのちゃんぽん問題

先日、せっかくヤフオク24Wは比較的明るめの素子を使ってるやん♪て褒めたのに、やっぱりロットによって使ってる素子はコロコロ変わってるようです。

ロット違いによるノーブランドLED素子の違い

まあ、なんとなく想像はしてましたけど。。。
もしこれで、「常に明るい素子を模索して改良しているからです」なんて言おうもんなら、最近のロット買い占めてまた片っ端から素子ひん剥いてやりますから♪

本家UV搭載LEDランプの例 (おまけ)

僕が1年以上使用しているLeDio 9 UV3モデルの、初期ロットの現在の状態です。

LeDio 9のUV素子の状態

朝6時から夕方6時まで12時間使用して1年チョイ経つので、もうすぐ5000時間が経過しますが、ご覧の通り焦げてません。良かったぁ~(苦笑)
しかも空調の無い部屋での使用で、大抵部屋は暑いです(曝)。まさに耐久試験♪

どこの素子なんだろう~?
なんていう型番なんだろう~?
どこのチップなんだろう~?

教えな~い♪
これはボルクスの研究と努力とこだわりの末の賜物ですから、すぐに模倣する人たちには簡単には教えられないのだぁ~♪
で言うか、あまり詳しいことは僕も知らんのだけど(曝)
あ、UV素子以外はCreeですけどね♪

こちらのエントリーもどうぞ♪