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旧LeDio 9から新LeDio XS071への進化

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今回は、9/6に新しくリリースされるLeDio 9の後継LeDio XS071について、新旧どこがどう変わったのか比べてみたいと思います。

今回の新旧対決では、以下のモデルの比較を行いました。

  • Grassy LeDio 9+ PearlUV3
  • Grassy LeDio XS071+ ReefUV

いずれも、UV入り白系メイン照明として位置づけされているモノです。

LeDio 9 vs LeDio XS071

LeDio 9+ PearlUV3は、白色LED×3とRoyalBlue×1をベースにUV 400nm×3をブレンドした画期的なLEDスポットランプで、当時は世界初のUV搭載スポットとして世界的にも話題になりました。発案は僕、作ったのはボルクスジャパン、2009年秋から試験運用を開始し、発売は2010年4月になりました。そして、その後のアクア業界へのUV LEDの理解と普及を願い、ボルクスジャパンに土下座(笑)して特許や実用新案を辞退してもらい、他社への縛りを無くしました。その甲斐あって、その後は各社からUV LED入りスポットが次々とリリースされ、皆さんのお手元に行き渡ることとなりました。皆さんもUV 400nmの波長によるサンゴ色揚げへの効果を、さぞ実感されたことと思います。

但し、一部で粗悪なUV素子を安易に採用し、後にLEDが変色したり焦げたりする事故を招いた業者がいたことは、本当に残念でした。事前に申告や相談があればこちらも色々と助言できたのに。。。しかも消費者への救済対応もまったく聞きませんでしたし、被害に遭われた方々には本当に心苦しい思いです。
だから模倣される業者の皆さん、せっかくアイデアが無償で使えてコストダウンできるのですから、せめて礼儀をわきまえることはもちろんのこと、その分、余念のない計画・設計・実験・検証にコストを回してしっかりと製品化してください。専門メーカーなら当たり前にやっていることであり、それが事故防止や消費者の利益に繋がます。肝心な部分までコストを省いて安く提供できたって何の自慢にもなりませんよ。

おっと、またいつもの脱線が。。。汗

一方、LeDio 9の生産終了から早1年以上が経ちましたが、満を持してと言う言葉がまさにピッタリでした。ようやくリリースされるその後継の名は、Grassy LeDio XS071。型名がガラッと変わりましたが、同じ1W駆動×7素子構成の小型LEDスポットになります。
特徴は、見た目のスタイルはそのままに、寸法も消費電力も重量も一回り小さくなりましたが、その反面、光量とスペクトル性は飛躍的な進化を遂げたのです。LeDio 9当時の2010年から現在の2013年までの3年間で目覚ましく進化を遂げた最新のLED素子をベースに、実績あるスペクトル技術を組み合わせることで実現したのが、LeDio XS071シリーズの見事なまでのハイスペックと言う訳です。

ま、能書きはこれくらいにして、比較を進めましょう。

まず、外観の違いから。左が旧LeDio 9、右が新LeDio XS071です。

LeDio 9 vs LeDio XS071 外観

本体仕様比較 LeDio 9 LeDio XS071
消費電力 [W] 9W 8W
レンズ [°] 拡散プリズム 50° 拡散プリズム 50°
寸法 [mm] 75mmφ×103mm 70mmφ×100mm
重量 [g] 213g 186g
ラインナップ 8タイプ 6タイプ

外観は本当にそっくりですが、すべてに於いて一回りシェイプされたのが判ります。
イメージ的には、か弱い妹?的な?笑

あ、そうそう、もう一つの違いはPSEを取得している点です。ま、ちゃんとしたメーカーなら言うまでも無いことですが、巷にはちゃんとしてない業者もいるとかいないとか。。。
そう言えば、最近某国の製品は携帯でもイスでも何でもかんでも爆発してるそうです。。。そんな馬鹿な。。。 恐ろしい。。。

おっと、また脱線。。。

そして、スペック比較です。

LeDio 9 vs LeDio XS071 スペック

30cm光量測定 LeDio 9+
PearlUV3
LeDio XS071+
ReefUV
光合成光量子束密度
PPFD [μmol/m2/s]
106 201
JIS照度 [lx] 4,062 5,654
簡易照度 [lx] 4,970 9,080

注意事項として、比較に用いたLeDio 9は約2年使用しており、光量の低下が考えられ、スペクトルも変異している可能性があります。確かにUV 400nmはビンビンですが、白色LEDの波長強度が公式(簡易照度:6,460lx)よりだいぶ落ちている(約2割ちょい減)ようです。チップの劣化よりも蛍光体の劣化の方が早いって事なのかも?
と言う訳で、LeDio 9を少し贔屓目で見る感じで解釈してください(笑)

さらに、スペクトルの絶対強度での比較がこちら。
いつものように、縦軸は単位は無いけど強度を表しています。

LeDio 9 vs LeDio XS071 スペクトル強度

光エネルギー総量では、LeDio 9+ PearlUV3のPPFDが106、XS071 ReefUVのPPFDが201と、約2倍近くの差があるのも、グラフの面積から容易に頷けます。
旧UV×3と新UV×1の波長強度差が、まさにここ3年のLEDの進化を表していますね。 また、旧White×3と新White×2の波長強度の差も全くありません。その分、420nm/470nm/500nmを盛り込むことができるため、結果的に光エネルギー総量もここまで叩き出せた、と言うことなのでしょう。なるほど納得です。

何が妹だ!?
これじゃ、アラレちゃんじゃないかっ!!!
んちゃ♪

(通じるのか?笑)

LEDは長寿命って言うけど、これだけスペックが進化したら、、、やっぱり新しいのが欲しくなりますよねぇ♪
LEDの進化はまだまだ続きそうです。。。

新LeDio XS071のラインナップについては前回の記事を参考にしてください。

こちらのエントリーもどうぞ♪

新Grassy LeDio 9によるサンゴの発色

この記事を含むタグの全記事リスト: LeDio 9 LEDスポット volxjapan 紫外線LED

水質管理の用意もそっちのけで、とりあえず照明だけ新セッティングをば。
たかだか5Lの水槽で。。。汗

新LeDio 9と丸秘LED照明で新セッティング

また勝手に天井に穴開けちゃった♪
アンカ打ったから、尚更でかい穴が・・・苦笑

なんか暗く写ってますが、どうしても眩しすぎてこんな露出になっちゃいます。青が強いと仕方ないかな。ボルクス丸秘LED照明は、白と青が半々なんですよ。

で、やっぱUVをガンガン試験したいので、贅沢にDeep UV3とPearl UV3を左右に配置してみました。このまま進めるかまだ未定だけど、ちょっとシミュレーションのつもりで。でも、なかなか良い感じ♪

あと、ついでにエダコモンサンゴをモデルに、新LeDio 9シリーズでの発色テストも。メインの丸秘LED照明を消して、上の図の通り、左側の灯具のみを用いて、各LeDio 9をひとつずつ順番に入れ替えて撮影してみました。

新LeDio 9シリーズによるエダコモンサンゴの発色テスト

Mystery Purple・・・コレはないわぁ。。。苦笑

目視ではもっとガツンとメタグリーンなんですが、これが我がデジカメの限界のようです。うーん。伝えられないのが残念。こうして見るとDeep系よりもAqua系の方がメリハリはよく写ってますね。でも本当は左列のブルー系の方が綺麗に発色しています。やはりエダコモンのグリーン蛍光は450~460nmあたりのブルー光が最適みたい。

また、ブルー系のスギノキの色揚げには、UVブレンドでシアン蛍光を刺激すると良いでしょう。さらに光合成自体には580nm後半のオレンジ光が利用されるようなので、Pearl UV3が一石二鳥かも♪ 誰か試してみて(汗)
以下、参考までにブルー系スギノキのシアン蛍光の例。白、青には反応しないが、UVにてきめんに反応する。メタハラがスギノキの色揚げに有効なのは、適度にUVを含むからでしょう。光がただ白ければ良いというものではなさそうだ。

ブルー系スギノキミドリイシのUVによるシアン蛍光

ちなみにエダコモンに話を戻して、見た目の発色を画像ソフトで再現するとこんな感じ。

蛍光色の目視イメージ

注:↑この画像は色をいじってます

そう言えば、もう10年以上前ですが、初めて興和システムのBB450(直管20W)を試したときも、こんな感じで蛍光色の発色が綺麗で感動したんだっけ。懐かしいなぁ。。。その後、NZ灯具が発売された時も、そのブルー光を3,000lx/30cm程度まで引き上げて楽しめるようになりました。そして、この時の感動が、スポットミニの製作にも繋がりました。当時のNZ灯具はやたらでかかったので(苦笑)

それが今やこんな小さなLEDランプで得られるようになった訳です。
それも半分以下の消費電力で、しかも照度はン~倍以上♪
これが時代の移ろいですか。。。いや~ん。年くっちゃったなぁ。。。

以上、たまには簡潔に(曝)
参考になれば♪

その他、応援市場実況中継。
ただいま、Deep UV3がダントツ人気のようです♪
Pearl UV3もお勧めですよ~。スギノキに夏の日差しを~♪
記念品もほぼ無くなりました。。。少なくてすまそ。。。

こちらのエントリーもどうぞ♪

新Grassy LeDio 9シリーズのスペック【追記あり】

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【追記 9:45】
専用クリップ、いくらなんでも安くしすぎ!と怒られたので、価格戻します(汗)
ごめんなさい。
でも、20円だけ足掻いた♪
あ、ちなみにクリップセットの価格はそのままなのでご安心を♪
要するに、クリップだけ買おうと思ったら高い・・・という事です(苦笑)


えっと、まず応援市場での価格変更のお知らせから。
  • LeDio 9 PLUS 400UVタイプ 14,175円 → 13,800円
  • LeDio 9 PLUS 400UVタイプ クリップセット 16,695円 → 15,000円
  • LeDio 9 レギュラーカラータイプ 12,600円 → 10,800円
  • LeDio 9 レギュラーカラータイプ クリップセット 15,120円 → 12,000円
  • LeDio 9 クリップ 2,520円 → 1,800円

期間限定! 春のわくわくキャンペーン と言うことで♪
なんと、レギュラーカラーなら、元の本体の値段で専用クリップと送料が賄えることに♪
やっほ~♪

いやぁ、メーカーとの熾烈を極める交渉の末、なんとか応援価格を引き出しましたよ(汗)
(ホントは「安くして」「良いよ」だったりして(笑)
やっぱ、昨日の価格じゃ応援しづらいものね(苦笑)
勿論、既にご注文いただいてる方にも適用されますのでご安心を♪
何はともあれ、ボルクスジャパンに大感謝です!
まだまだ春とは思えない肌寒さが続きますが、これで少しポカポカしてきましたね♪
春のわくわくキャンペーン、お見逃し無く!

新Grassy LeDio 9シリーズのスペック

さて、本題。
早速、今回届いた正規版の新LeDio 9のスペックを見てみましたよ!
しかも今回は紫外線感度計も新調したので、より信頼できる値が提示できます。

スペック測定参考値 照度 [lx] UV [μW/cm2]
30cm 1M 30cm 1M
Deep UV3 7,080 719 71.9 8.6
Pearl UV3 6,460 669 67.5 7.4
Deep 400UV 9,850 989 28.6 2.8
Aqua 400UV 10,430 1038 37.0 3.8
Coral Blue 12,840 1,285 4.9 0.04
Aqua Blue 12,380 1,265 10.7 1.3
Pearl White 11,850 1,182 20.3 2.4
Mystery Purple 10,420 1,024 0.0 0.0

* 国際照明委員会規格に準拠した照度計にて当サイトがピーク測定した参考値です
* 紫外線量は、UV-A、UV-Bを含む総量です
(性質上、UV-Bはありませんが、計器の測定範囲ということで)

どうですか?
レギュラーカラー(UV無し)では、全カラーで10,000lx/30cm越えですよ!
そしてUVタイプも大健闘です!
これって、UVタイプですら旧LeDio 7のスペックを完全に凌駕してます!?

ちなみに、UV素子×1ヶ版のDeep 400UVAqua 400UVは当面うちで扱いません。ジュンからの流通となります。すでに在庫がやばいらしい(汗)
で、うちではUV×3バージョンのDeep UV3Pearl UV3が主力商品になります。そしてなんとこれは応援市場専用商品なのです♪
でも欲しいショップさんはご相談ください。回します(笑)。但し店頭販売分のみ。

そして面白いことも発見♪
なんと、UV無しのランプでも、僅かなUVが含まれているんですね!?
特にPearl Whiteの値を見てみると、なんとUV×1タイプ並みに出てる(汗)
これを理由付けてみますと、原因は白LEDの仕組みにありそうです。
通常の白LEDというのは、青発光とYAG蛍光体(黄色)により白色発光させています。で、これにより他の単色LEDでは得られない広い帯域の波長分布が発生します。このとき、おそらく蛍光体による励起範囲に、僅かながら400nm前後のUVが含まれているのでしょう。その証拠に、白LEDを一切含まないMystery PurpleでのUVは完全にゼロです。
まぁ微量とは言え、これはなんか得した気分です!?

で、それを他の各種ランプでも検証してみました。

他のランプでのUVチェック 紫外線 UV / 30cm
60W白熱灯 73.4 μW/cm2
13W蛍光灯(電球型) 10.0 μW/cm2
パナソニック LED電球 (LDA7D-A1/6.9W) 3.5 μW/cm2
LeDio 3 Ultra Violet (UV 3W/30°) 203.0 μW/cm2
太陽光 (2010/4/25 11:00 晴天) 12.98 mW/cm2

なんと。青が弱いと思われがちな白熱灯でも、UVはそこそこ出てました。これはUV3並みだ。。。(汗)
で、予想通り、パナソニックのLED電球6.9Wでも僅かに出てました。これはもう疑いようの無い事実です。やはり白LEDの仕業でしょうね。
で、LeDio 3 UVは、まぁ、さすがの値です。同じUV×3でも、レンズが30°だとこんなにも違うんです。
あと、念のために太陽光も見てみました。ちょうど良い天気だったので。但し、単位に注目です。3桁違います(汗)。同じ単位で言うところの、12,980μW/cm2に相当します。恐ろしい。。。ま、UV-AもUV-Bも広範囲に含まれますからね。LEDは所詮特定の波長ピークのみですから。

それにしても、太陽光のUV値、昔はもう少し低かったような。。。記憶では、大抵いつ計ってもせいぜい3.0mW/cm2程度でしたけど。。。単に今日の天気が良すぎただけかな? でも曇りの日もUVは多いって言うし。。。なんか微妙に危機感が。。。汗

おっと、脱線。

新LeDio 9 シリーズ全種に新開発拡散50°プリズムレンズを搭載!

どうやらこれが上記スペックを実現した秘密兵器のようです。
これは正直びっくりしました。なんと、サンプル出荷版で気になってた色ムラや配光が、見事パーフェクトに改善されてきたのです!

新開発拡散50°プリズムレンズ

以前、応援市場でも拡散60°レンズを少数販売しましたが、あれを更に細かくして全体に施したような印象です。これでどれだけ色ムラと配光が改善されるのかというと、以下の通り。

LeDio 9 新旧ビーム比較

もっとも判りやすいのは真ん中のPearl Whiteの変化でしょう。色温度まで変わって見えます。ま、これは素子の変更も関係しますから、素子もより効率の良いものにグレードアップしたと言うことでしょうか。他のカラーも、非常に滑らかな特性を実現しています。但し、Mystery Purpleは元々サンプルの時点でフロストレンズを採用していたので光色はあまり違って見えませんが、実は照度ロスが著しく改善されているのです。

元々LeDio 9のレンズは小型一体整形タイプなので、旧LeDio 7のような特性を得るのは難しいと思われてました。実際、当初サンプル版での配光を見て、「あぁ、仕方ないのか・・・」と憤慨したものです。とは言え、サンプル版のMystery Purpleのように下手にフロストレンズを使えば、光色は綺麗にブレンドされますが、照度ロスが非常に大きくなってしまいます。他のクリアレンズで10,000lx程度ある中、フロストレンズは3分の1の3,000lx台という惨敗でしたから。。。

しかし、ここでボルクスジャパンが魅せてくれました!
まさかここまでのレンズが作れるとは正直思ってなかった。。。久しぶりに感動しました。

新LeDio 9
新旧照度比較
サンプル版照度 正規版照度
1M 30cm レンズ 1M 30cm レンズ
+ DeepUV3 - - - 719 7,080 プリズム50°
+ PearlUV3 - - - 669 6,460 プリズム50°
+ Deep400UV 975 9,770 クリア50° 989 9,850 プリズム50°
+ Aqua400UV 1,241 12,160 クリア50° 1,038 10,430 プリズム50°
CoralBlue 897 9,270 クリア50° 1,285 12,840 プリズム50°
AquaBlue 993 10,380 クリア50° 1,265 12,380 プリズム50°
PearlWhite 1,276 13,370 クリア50° 1,182 11,850 プリズム50°
MysteryPurple 382.7 3,965 フロスト50° 1,024 10,420 プリズム50°

見てください。一目瞭然です。
Mystery Purpleが、あの配光を維持したまま、10,000lx越えです♪
レギュラーカラーも10,000lx/30cm越え、1,000lx/1M越えです!
そして、むしろ今回のレンズは、フロストレンズよりもブレンド特性が高いです。
しかもよく見てください。サンプル版で怪しかったビーム角(汗)が、確実に50°を攻めてきましたよ!
すげぇなぁ。。。ホンマすげぇな。。。

ハッキリ言って、これに勝てるランプは無いです(キッパリ♪)
これは完全にアクアリウムのためだけに生まれた最高峰のLEDランプでしょう。
・・・他のメーカーは何やってんだ(苦笑)

あと、今回から専用クリップ灯具も新登場♪
あ~、もうなんも言うことなしっ。

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