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懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記

我、確信せり【前編】

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僕が先週行った大阪での出来事を、2回に分けてお届けします。
前編 : ハラハラドキドキ電車旅、フルスペ感動の物語
後編 : 久しぶりの忘年会オフ、10年ぶりのスイハイ巡り

まずは前編から。

電車くらいひとりで乗れるもん

サンダーバード

公式サイトより拝借(笑)

先週僕は、珍しく忘年会にお呼ばれして、ウキウキして大阪へ向かった。ちょうどKR93SPのサンゴへの経過を確認すべく、ブルーハーバーにも行きたいと思ってたところだった。
但し、ひとりの長距離運転は、加齢による疲労が気がかり(笑)であったため、普段僕とは一切縁の無いバスと電車に挑戦してみることにした。 何事も経験なのだ!

そういえば、数年前にもドキドキしながら人生初のサンダーバードに乗ったが、あの時はまだヘビースモーカーだったので、喫煙可能な自由席を利用した。しかし、今はもうかれこれ1年前に卒煙済みであるし、今回は人生2度目の記念すべき切符購入でもあったので、
「お席はどうなさいますか?」
「うむ、指定席にしよう」

なんて。カッコイイ♪
でもいつかきっと、券売機でも買えるようになってみたい。。。笑

まあ実はその日、僕はちょうど昼夜逆転サイクルの真っ只中であったため、深夜から起きていて眠かった。だから大阪までの沿路は、断固爆睡を貫こうと楽しみにしていた。ところが、たまたま隣に乗り合わせたご隠居が、実はどこかの聡明な元教職者のようであったため、沿路2時間半がすべて放射能と歴史の授業と化してしまった。。。結局、ご隠居の下車した新大阪から僕の降りる終点大阪まで、僕に与えられた瞑想時間は僅か一区間だけであった。。。

最近のタクシー事情

まもなく大阪に着いた。だが、僕の大冒険はまだ続く。なんとかこの人ごみを掻き分けて、どうにかして駅の構外に脱出しなければならない。田舎臭をかき消したつもりで自分なりに華麗に歩いてみるも、実はそれは歩かされているということに気づく。進路の決定権が自分に無いのだ。あぁぁ、そっちへ行きたいのに。。。

どこをどう辿ったか知れず、奇跡的に目の前にタクシー乗り場が現れた。千載一遇のチャンス! 華麗に並ぶ。するとなんと!? ドアマンがタクシーのドアを開けてくれるではないか!? そうか、そうだよね、もちろん常識さ。あぁ、知ってたさ。
「どうぞ、お気をつけて」
「うむ、ありがとう」

なんて。超カッコイイ♪

しかし悪夢の再来。このタクシー、なんと周辺地理に詳しくない運転手さんらしい。
またかよ。。。
実は前回大阪に来たとき、タクシーに変なところで降ろされた経験があるのだ。今回は大丈夫だろうか。。。
「瓦屋町の南税務署お願い」
「ちょっと判りません」
「じゃ中央小学校は?」
「すみません」

。。。
で、ナビへ住所を入れてもらうことに。まあ、それが賢明だろう。

「着きました。すぐそこを曲がれば目的地です」
「じゃここで良いや、降ろして」

これが大きな間違いだった。降りたは良いけど、しばらく歩いてみても、頭に叩き込んできた周辺地理がまるで一致しない。ま・まさか・・・!?
そこで、宅配便のお兄さんを捕まえて聞いてみた。
「ここは瓦屋町ですか?」
「いや、瓦町ですね」

ジーザス!?
しかも前回はなんとか歩いて辿りつける距離だったが、どうも今回は無理っぽい。。。
いくらナビがあっても、入力ミスったら意味無いじゃん。。。

判るよ、判る。リストラ、就職難、研修不足、そのシワ寄せでしょ? でも早く育ってよ。こっちもお金払うんだから、いつまでも仏じゃいられないよ。それか、車に「勉強中」のステッカー貼っておいてよ。避けるから(汗)

最後まで好きにやらせてくれた和田さんに感謝♪

で、諦めて電話したら和田さんが迎えに来てくれた。ふぅ。。。
ブルーハーバーでは、打ち合わせ兼待ち合わせ。

まずKR93SPについて和田さんとあれこれ打ち合わせ。そして対サンゴへの効果・反応など、実際の水槽にていろいろな生体相手に確認・観察。。。
スゲエ! コレ作ったの誰!(曝)
やはり改めて設計スペクトルver.3の威力を実感した。僕の試作やメーカーの試作とは比較にならない。すごいモノを実現してしまった。。。

フルスペの開発初期と最終版のスペクトルの差

*ぶっちゃけ左のスペクトルなら既製品と大差ないのだ。。。

実は、KR93SP ver.1のメーカー試作機は、和田さんが前回のMACNAに持参していたが、現地の方々から「黄色い」「もっと青味が欲しい」と言われていた。そう、普通に考えうるフルスペクトルを目指すと、まずは大抵黄色っぽくなるものが多い。既製品は勿論、KR93SP試作機も例に漏れず黄色かった。僕はその声も、実はずっと頭の片隅に引っかかっていた。。。
また、試作機では想像以上に目的の波長が再現できていなかったことがショックだった。 そう、UV 400nmBlueViolet 420nm、そしてCyan 500nmの帯域だ。とは言え、それなりに相当数のLED素子を割り当てたつもりだったが、これでも足らないのか。。。
しかし、これ以上増やすと、光束の激減は避けられない。いくら1W駆動で高効率・大光量とは言え、その恩恵を相殺してしまうレベルまでの犠牲を出してもいいものか。。。
しかし、やるしかなかった。目標の達成は必須、且つ犠牲は最小限に抑えること。
そうして出した答えが、設計バージョン3だった。

その結果、光束は確かに落ちたが、確保すべき光量の基準をPPFD(光合成光量子束密度)に置くことで、フルスペクトルを徹底した割に、それはKR93ノーマル機に近い値を確保することに成功した♪ やはりここでの成功の鍵を握ったのは、我らが1W駆動のお陰だった。これが無ければ、KR93SPのフルスペクトルとPPFDは絶対に両立できなかっただろう。。。要するに、制限されたLED素子数×3W駆動では、おいそれと真似できないスペックなのだ。

ところで、少しLEDに長けたアクアリストらは、このフルスペクトルがどんな光色か、事前にある程度予想できたようだ。そしてその声の多くは、「きっと黄色いだろう」というものだった。しかし、実際に購入された方、店舗で実機を見た方からは、共通して「あれ?黄色くないじゃん!?」 「本当にSCやコーラルグローみたいなメタハラの色だ♪」と、感嘆の声をいただいた。これは最高の褒め言葉であり、これまでの苦労が吹き飛ぶ評価である♪ これで、MACNAでの“黄色い”評価も克服することが出来ただろう。

しかしここからが本番だ。KR93SPフルスペクトルエディションは、果たして目標を達成し、サンゴ飼育に於ける太陽となり得たのかどうか。本当にメタハラに迫ることができたのか、あるいはメタハラを超え、より太陽に迫るのか!?

だが、僕には確信がある♪

つづく

こちらのエントリーもどうぞ♪

KR93SP、深度の青チャンネル

この記事を含むタグの全記事リスト: eco-lamps KR93SP LEDライト

連日お送りしておりますKR93SPフルスペ特集♪
老若男女、アクアに関わる方なら、良くも悪くもハラハラ・ドキドキ・ワクワク・ビクビク?されていることでしょうともっ♪笑
おかげさまで今月はKR93SP関連の記事だけでも過去3日間で1,500PVを超えました♪
いやぁ~エイジまいっちんぐ~♪ そうよ初老よ~♪

KR93SPフルスペクトルエディションが誇るもの。
それは、本当の意味でメタハラを凌駕する“太陽”の白チャンネルと、
目的の水深スペクトルで日照変化を再現するための“深度”の青チャンネルです。
フルスペクトルなのに操作性に優れた2チャンネル構成だなんて、超クールでしょ?

と言う訳で、今回は「水深スペクトル」と言う夢の機能を可能にした“深度”の青チャンネルについてご紹介しましょう。

KR93 KR93SP

まず、改めてKR93ノーマルとKR93SPフルスペのスペクトルを比較してみましょう。

KR93 KR93SP スペクトル比較

こうして比較すると、如何にフルスペが優れているか、如何にノーマルが劣っているか、のように見えますが、そんなことはありませんからね(汗)。フルスペが凄すぎるんです♪
元々、eco-lampsのKR92の時代から、著名なサンジェイ博士にも取り上げられ、そのサンゴ飼育への有効性を実証された記事(英語)にもあるように、KR92/KR93は、まだ国内でこそ体験者は少ない(ネット界では)ものの、世界的に見ればその恩恵にあやかっているアクアリストは多いのです。
英語圏Google検索 「KR92 LED Coral」 「KR93 LED Coral

国内のKR92/KR93ユーザーさんの記事も少しだけ集めてみました。漏れてたらごめんなさい。最新順です。

話が逸れましたが、そう、あくまでもKRシリーズは既に年単位のサンゴ飼育の道を確立してきたということ、それが言いたかったのです。それが今回、KR93SPフルスペクトルエディションが登場したことで、やや地位が脅かされただけのこと。。。

わて、エライもん作ってもうたんやわ~♪曝

元々、KR92/KR93が成功したのは、以前も少し触れましたが、早い段階で集光レンズを採用したことは勿論のこと、白色LEDとしては高色温度の12000-15000Kの超クールホワイトLEDを採用したこと、そして極めて濃く深い青色光を放つ450nmのロイヤルブルーLEDを採用したことに起因します。特に12000Kの白色LEDを採用した点に関しては本当に見事で、これにより白色LED特有のシアン500nmの欠乏が相対的に緩和され、スペクトルバランスが少し水深のあるリーフ環境に見事にマッチしたため、それまでのLEDライトにありがちな生体へのストレス・負担が軽減されました。

しかし、そんなKR92/KR93にも、少しずつ問題点が見えてきました。それは、ユーザーなら既に体験されているかも知れませんが、比較的深場のサンゴ~浅場のソフトコーラル等は良いとして、超浅場のサンゴ、特にブルーやバイオレットのサンゴの色揚げ・維持が意外と難しかったという点です。何故でしょうか?
それは、色鮮やかなサンゴが持つブルーやバイオレットの蛍光タンパクを励起・発色させるためには、それらの色より低い波長であるUVや420nmの波長を当てる必要があったからです。そう、成功者と言われたKRシリーズでさえも例に漏れず、ロイヤルブルー450nmより下の短波長は含まれておらず、それらのサンゴの要求に十分に応える事が出来ていなかったのです。そのため、メインのLEDライトに対して、UV+バイオレットの補助のためにメタハラを、と言う構図も生まれました(笑)

そうして計画されたのがKR93のフルスペクトルバージョンの製作でした。ご存知の通り、予約受付から既に約3ヶ月、試作時から見れば正味4ヶ月以上も掛かってしまいました。とは言え、その分、完璧なスペックを実現できたことは、先日からの報告の通りです。
ぶっちゃけ、設計段階で次々と出てきた欲求は、全て叶えました♪笑
その結果、白チャンネルだけで太陽に迫るメタハラスペクトルを召喚し、さらに水深設定を可能にするためのワイドバンド青チャンネルも実現しました。もちろん、その青チャンネルは、それ単体で深場の水深スペクトルを再現しなければなりません。

そうしてできたのが、“深度”の青チャンネルです。

KR93 KR93SP 青チャンネル比較

青チャンネルを構成するLED群は、UV 400nm、BlueViolet 420nm、RoyalBlue 450nm、そしてBlue 475nmです。配列にもこだわり、単純に波長でソートせず、波長の高低を交互にすることで、全ての波長をバランスよく水槽全体に満遍なく配光できるようにしました。そうして、およそ400nm~500nmまでのワイドブルーバンドを見事にカバーする“深度”の青チャンネルが完成しました。

ここで、以前にも貼った海洋の水深スペクトルをご覧ください。当時はまだフルスペ設計バージョン1の段階でしたので、設計スペクトルがちょい恥ずかしい内容でした(汗)が、今思えばこの時点でも既に何名ものご予約を頂いてましたから、その方々に対して最終的にフルスペ設計バージョン3を納品できたことは、凄く嬉しく思います♪

さあ、こんな水深スペクトルを水槽でも再現してみたいと思いませんか?
しかも調光タイマーで日照変化が設定できますから、お望みの水深の光環境を日照変化付きで再現できるなんて、もう夢のようですよね♪
これからのスタンダードは、水深スペクトル&日照変化♪ 間違いないっ!

KR93SP 水深スペクトル設定例

この水深スペクトル設定例は、KR93SPの取説に折込で入れてありますので、是非参考にしてみてください。もちろん、好みに合わせて自由に調整されてOKです♪

大事なことなので、もう一度書いておきます。

KR93SPフルスペクトルエディションは、
“太陽”の白チャンネルと、
“深度”の青チャンネルを採用した、
業界初のメタハラ等価・フルスペクトル
・水深再現・システムLEDライトです!

ちなみに、初期ロットのうち予約販売済み分は既に出荷済ですが、残りの在庫分の初期ロットはただいませっせと組み立て中です。もうしばらくお待ちください。尚、12、18、24、30インチは既に完売ですが、36インチ以上はまだ少し余裕がありますので、ご希望の方は品切れになる前にお早めにポチッとどうぞ♪
応援市場 > ブルーハーバー > KR93SPフルスペクトルエディション
二期ロットの予約受付はまだ日程が未定です・・・汗

こちらのエントリーもどうぞ♪

KR93対KR93SP

この記事を含むタグの全記事リスト: eco-lamps KR93SP LEDライト

早速、KR93SPの記事をいくつか見つけました。
ご参考まで。

きょっちゃんさん - KR93SP 24”
http://www.1023world.net/city/lightning/review-1322840824

タツ太郎さん - KR93SP 30”
http://tatutarou.blog26.fc2.com/blog-entry-254.html

さて、今回は、KR93ノーマルとKR93SPフルスペを比較してみます。
特にこの両者を知る人は、明るさが結構違って感じるでしょうから、その不安を解消してあげようと思います♪

KR93 vs KR93SP

まずは、スペクトルの違い。

KR93 vs KR93SP スペクトル比較

フルスペモデルは、光エネルギーのほとんどをUV~青の帯域へシフトしています。
その分、どうしても人間の目には暗く見えてしまいます。。。

でも、PPFD(光合成光量子束道度)を比較すると、そこまで極端な差はありません。

KR93 vs KR93SP PPFD 3Dグラフ

KR93 vs KR93SP PPFD 2Dグラフ

これらの違いを簡単に説明します。

まず、人間の目の光の感じ方は比視感度で表されます。
人間の目は緑色がもっとも強く感じ、そこから色(波長)が遠ざかっていくと、例え緑色と同じ光エネルギーであっても暗く感じてしまうのです。だからよく「UVや青のLEDは直視しないように!」と言うのはそのためです。UVや青の光は暗く見えるのでつい直視しがちですが、これが緑ならとても眩しくて見つめていられない光強度がありますから、下手をすると失明の危険があります。特にUV~青の波長は光エネルギーが強いから尚更です。

KR93 vs KR93SP 比視感度比較

と言う訳で、上記グラフのように、比視感度で両者を比較すると、およそ1.7倍の明暗差(図では面積比)が生じてしまいます(波長単位の光量でグラフの比率を揃えています)
その他、光束[lm]や照度[lx]も、この比視感度が反映されています。

しかし、放射束やPPFDなどの光エネルギーで表される値には比視感度は反映されておらず、極めてフラットな特性で表されます(PPFDはやや右肩上がりに強調されます)

KR93 vs KR93SP PPFD比較

と言う訳で、この場合、両者のPPFDにはおよそ1.4倍の差しかありません。
要するに、実際の光エネルギーの差以上に、人間の目は大げさに明暗差を感じている、と言うことになりますね。

KR93ノーマルからKR93SPフルスペに乗り換えて暗く感じても、ご安心を♪

ちなみに、この実際の光エネルギーの差と言うのは、やはりフルスペクトル実現のために犠牲となった光量です。一般的に青や白のLEDは需要も多く、日々効率も光量も改善されており、比較的明るい製品が多いのですが、その以外のUVや420nmなどは需要が少ないため、また半導体の特性やコスト等の問題もあってか、やや光量的に控えめなのかも知れません。そうした要因が積もり積もって、今回の差となって現れているのでしょうね。

最後に、それぞれの実測値を参考に載せておきます。

30cm測定データ KR93 24” KR93SP 24”
PPFDピーク 全灯 737μmol・m-2・s-1 648μmol・m-2・s-1
白ch 493μmol・m-2・s-1 475μmol・m-2・s-1
青ch 235μmol・m-2・s-1 195μmol・m-2・s-1
照度ピーク 40,100lx 35,700lx

意外と思ったより少ない差に収まって良かったです♪

また、浅場のSPSを十分に育成するには、最低でもPPFDで300~500μmol・m-2・s-1が必要と言われているので、その意味でも今回のフルスペは余裕でスペックをクリアしているので非常に大満足です♪

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