翌日8/23(土)、遂にシンタロを富山の病院へ連れて行くことになった。しかし今の病院の先生の都合で午後3時以降に迎えに行く予定となる。頃合いを見て病院へ電話すると、大きめの段ボールに入れて寝かせて運ぶ方が良いと言われ、なんとか大きな段ボールも用意した。で、いざ迎えに行くと、シンタロはもう意識が混沌としているようだった。一刻を争う必要があるのは、素人の僕が見ても明らかだった。すぐに富山の病院へ電話して、これから向かう旨を伝える。今の先生からこれまでの資料を預かり、すぐに高速に乗った。道中ずっとシンタロに話しかけていた。でもあまり反応はない。
夕方、富山の病院に到着。つくづく後悔した。動物病院でもこんなに大きくて立派な病院があるのだ、と。まるで人間の病院のようだった。自分が昨日まで入院させていた金沢の個人病院と、その病院を選んでしまった自分の両方を悔やんだ。待合室での待ち時間は凄く長い気がした。待っている間も、シンタロは風前の灯火のようだった。もう動く気力も残っていないような感じだ。それでも僕が段ボールに手を入れると、シンタロは僕の腕の上に右手をポンと乗せた。そしてその隙間へ頭を滑り込ませた。また、途中何度か起きあがろうとするも、すぐに転んでしまうような状態だった。もう動くな。無駄に体力を使うな。もうすぐだから。そう言いながら、動こうとするシンタロを何度も手でそっと抑えてやった。
やっと順番が来て、シンタロを診察室へ運んだ。すぐに血液検査をした。この病院には専用の設備があるようで、比較的すぐに結果が出た。なんてこった。尿も調べた。その後、酸素吸入と点滴のため、専用の部屋に入れられた。体温が低下してるため、服も着せて貰った。床暖房も完備してあった。ますますなんてこった。自分の過ちをつくづく痛感した。
その後、現在の状態や今後の見通しなど、先生から色々聞かせていただいた。黄疸が出ていること。腎臓の機能低下によるもの、肝臓のもの、検査結果を見ながらひとつひとつ説明をいただいた。レントゲンでの怪しい陰は全て内臓脂肪だと言うこと。肝臓の陰に少し肥大が見られること。そして原因は糖尿病であるということ。それも末期であり、現在はいろいろと合併症が出ているため、脱水症状と衰弱がひどいということ。そして、ここ数時間から2~3日が山だと言うことを通告された。泣きそうになった。いや、泣いてたかも。
先生から色々と話を聞くうち、自分の注意力がつくづく足りなかったと痛感した。確かに最近水ばかり飲んでいた。当然、おしっこも頻繁で、いつもよりトイレ掃除のサイクルが短くなっていた。 「夏だから水良く飲むなぁ」くらいしか自覚がなかった。この間、シンタロの体はどんどん弱っていったのだろう。不憫というか切ないというか、せめて何か目に見えて訴えてくれていたら。。。と、シンタロのせいにしても始まらない。すべて僕の責任だ。そう言えば、最近やけに仕事の邪魔ばかりして構って欲しそうだったのは・・・なんて思い起こすと胸が苦しくなった。
飼い主は仕事中で連絡が取れない。メールもなかなか返ってこない。連絡が付いたら、なるべく緊急である旨伝えた。なるべくなら今日中に来て欲しい。すると初めは今夜の便で来ると返事が来た。ホッとした。電車に詳しい知人に電車の時間を調べて貰い、それを飼い主に伝えた。すると今度は、やはり今夜は無理になったとのこと。仕事がどうしても抜けられないとか。じゃ、明日8/24(日)の夜、勤務を終えたらすぐに飛んでくると約束した。それでも少し安心した。何より早くシンタロに飼い主を会わせてやりたかった。
しばらく僕は富山の知人宅へ居候すべく、仕事の道具もすべて持ってきていた。この日はそのまま知人宅へ。夜、富山の病院から電話があった。体温が上がり、血糖値も下がって正常値とのこと。しかし安心したのもつかの間、今度は腎臓の影響が顕著に出てきて、尿が作れなくなったとのこと。より悪い状況に変わりないとのことだった。しかし今は祈るしかなかった。
